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麻薬の暗黒史

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小脳の内部モデル 体で覚えるのに機能する機関

人間の脳細胞は約140億個あると言われていますが、それは大脳の神経細胞のことを言っているのであって、 小脳を無視しています。実は小脳の神経細胞は1000億個もあるということは専門家の間でしか知られていないことなのではないでしょうか。

小脳は一般に、「運動をつかさどる脳」として知られていますが、本当のところは一体どうなのでしょう。 調べれば調べるほど謎が深まる脳ですが、私なりに解釈した切り口で、小脳のしくみと活用のしかたを解説したいと思います。

●小脳とは

◆小脳と大脳

地球誕生から生物の脳は変化してきました。脳の変遷を進化論的に見ていきますと。 太古の生物は脊髄のふくらみ程度の脳しかありませんでした。 しかし、進化するにつれて、脳幹、視床、扁桃体、海馬、視床下部などが形成されていきました。 やがて、大脳皮質も発達し、我々人間は小脳が後ろに追いやられ、大脳の発達に伴って小脳の役割は減少していきました。 各部位の役割も、進化の過程で分担されてきたものです。

人間は胎児期に、この数億年の進化の過程と同じような成長をするといいます。

しかし、細胞数は上回っているとはいえ、大きさは大脳の20分の1程度であり、 高度なバランス感覚が必要な鳥類などに比べると役割が少なくなったと言えるでしょう。

◆小脳の役割

よく知られている役割としては、平衡感覚の中枢としての役割でしょう。 厳密に言えばそればかりではなく、運動全般にわたって関係しており、知覚と運動の間を取り持っています。 姿勢を保ち、瞬間的に反応できる処理速度を持ち、複雑な骨格筋の協調動作を助ける働きをします。

●内部モデル

◆体で覚えるということ

よく「体で覚える」という言葉を聞きますが、別な言い方をすれば 「無意識に、かつスムーズにできるようになる」ということになります。

この体が覚えたことというのは、特殊な技能のように聞こえますが、 ごく当たり前のように行っている行動全てにあてはまります。
例えば、歩くことや走ること、投げることやたたく事、あるいはハサミや鉛筆、包丁などの道具を使った行為のほとんどが 体で覚えてやっていることなのです。

「意識してやっているよ」と思うかも知れませんが、前出の動きを筋肉の動きとしてとらえてみると、 簡単にやっている事なのに、いかに複雑な動きをしているかがわかります。

歩くことを例にとってみると

1.左足を振り出す・右足に重心

右足を少し曲げて右側かつ前方に重心を移し(ごくわずかである)、歩き始める動作を開始する。 重心がほどよく右足に乗ったら、右足は体を支えて地面を蹴る動作に移り、 同時に左足を持ち上げて前方に振り出し、右手は前に、左手は後ろに引く。

2.左足を着地

左足は適切な歩幅で目的の位置に着地し、 右足は左足が着地してからも蹴る動作を続けることによって重心を左足に移す補助をする。 両手はそれぞれ上死点に位置し、右手は後ろに、左手は前に出し始める。

3.右足を振り出す・左足重心

左足を少し曲げて左側かつ前方に重心を移し(ごくわずかである)、歩く動作を継続する。 重心がほどよく左足に乗ったら、左足は体を支えて地面を蹴る動作に移り、 同時に右足を持ち上げて前方に振り出し、左手は前に、右手は後ろに引く。

というように、決して簡単なことではないことがわかります。 この例では動きをかなり省略して一般的な言葉で説明していますが、 骨格筋の複雑な動きや、バランスをとるための精密な制御までは、とても言葉では説明できません。

もし、これを意識して考えながらやっていたのでは、動きがぎこちなくなるばかりでなく、 歩くのでさえ考えるスピードが間に合わないでしょう。その姿はまるで性能の悪いロボットのようです。

◆内部モデルの形成

「体で覚える」ということがすなわち小脳の役割なのです。

小脳は、これらの複雑な動きを記憶し、単に機械的に実行するだけでなく、意識的な制御や割り込み (歩くという行動で言えば、左右どちらかに曲がるとか、石や犬の糞を踏まずに歩くといったこと) も受け付けるし、状況や状態をフィードバックしてバランスをとるということもやってのけます。

「体で覚える」ということですから、 初めから出来るようなものではありません。 歩いたり走ったりできるようになった頃のことを覚えている人はあまりいないと思いますが、 それなりの訓練があって初めて小脳が覚えるのです。

小脳が覚えた一連の動作はひとかたまりのモデルとして保存されます。
これが「小脳の内部モデル」と言われるものです。

◆コンピュータープログラムに例えると

私はエンジニアとして多少のプログラムの経験があるので、プログラムに例えてしまうのですが、 プログラムのことがよくわからない人は読み飛ばしてしまいましょう。

言葉を持つ人間ならではの行動ですが、内部モデルの出来上がっていない状況では、 人は考えながら行動します。

例えば、車の運転をする場合でも、
・左足でクラッチを踏み、
・左手でギアをローに入れ、
・右足でアクセルを少しずつ開けながら
・左足でクラッチを少しずつつなぐ
なんてことを考えながらやります。

コンピュータープログラムでいうと、BASIC等で代表される逐次処理です。 命令を一行一行解釈・実行していたので高速処理に向きませんでした。

それに対して、アセンブラで書かれたプログラムや、C等をコンパイルしてできた機械語プログラムは、 簡単に作り替えはできませんが、高速処理が可能です。

小脳の内部モデルというのは、いわばこの機械語プログラムであり、本体プログラムからその都度呼び出して 使える関数的なものと言えます。

◆自然に形成されたモデル

「歩く」ことや「走る」ことは特に意識して覚えたことではありません。 まだ言葉もろくに使えない頃に、転んだり立ち上がったりして、試行錯誤の繰り返しで徐々に小脳の内部モデルが形成されていったと 考えられます。

「失敗」したことと「成功」したことを小脳内部で振り分け、「成功」したときの筋肉の動き、 関節の角度、視覚情報などを総合的に判断しつつモデルを作り上げていきます。

理化学研究所の報告では、このモデル形成にストレスホルモン (痛みなどのストレスを受けると脳の視床下部から分泌されるコルチコトロピン放出ホルモン(CRF)) が欠かせないという実験結果が出たそうです。

◆意識して形成したモデル

小脳の内部モデルは、試行錯誤によってのみ形成されるものではなく、 決まった動作を繰り返し行うことによっても形成されます。それは必ずしも速く行なう必要はなく、 モデルが形成されるまでは大脳で考えながらゆっくり正確な動作を繰り返すことで、 正しいフォームをモデルとして作り上げることができるのです。

例えば、バットやラケット、ゴルフクラブなどの素振り、ギターにおける速弾きの練習などは、 同じ動作を何回も何回も反復することによって、正しい動作を体に覚えさせることを目的としています。

どの運動も、本番では動きが速すぎて正しいフォームで行うことが困難なものばかりです。 こういった動きをモデルとして小脳に記憶させることができれば、無意識に、しかも素早い動きを正確かつスムーズに 行うことができるようになります。

◆意識して形成したモデルの優位性

試行錯誤で形成された内部モデルは、実は完璧なものではありません。
「走る」ことに関して言えば、よく見ると人それぞれ走り方が微妙に異なり、同じ筋力を持ち合わせた人であっても、 同じ速さで走れるとは限りません。
何が違うのかといえば「フォーム」が違うのです。効率の良い走り方をする人もいれば効率の悪い走り方をする人もいるわけです。

かといって日常生活には特に支障をきたすものではありませんが、 より速く走りたいといった場合は自然に覚えたフォームではダメな場合がほとんどです。

物事を行なう場合、上手な人と下手な人がいますが、それは「自然に覚えた」からです。 どうすればうまくできるかということを考える人、考えられる人が結果的に上手にできるようになるのです。

つまり、試行錯誤で覚えるよりも、正しいフォームを反復し、 内部モデルを形成することで、より上手に物事を行なうことができるようになるのです。

●より高度な考え

◆内部モデルを意識する

例えば、バットやラケット、ゴルフクラブなどの「素振り」という練習方法があります。 この「素振り」に対してどれだけの人がやっていることの意義を理解している人がいるでしょうか? 私的には半分以上の人が「筋力トレーニング」と勘違いしているのではないかと思います。

しかし本当は、最適なフォームを体に覚えさせることが目的であり、 先人達の長年の研究によって得られた最適なフォーム をイメージして、クラブやラケットの軌跡、腕や脚の角度などを正しく保つということを考えながら ゆっくり反復するのが正しい「素振り」なのです。

逆に言うと、「素振り」というのは、むやみやたらに振ればいいというものではないのです。 筋力トレーニングが目的であれば、重りやゴムなどの負荷をかけてビュンビュン振るといった練習方法もあるかと思います。 しかし、それによってフォームが崩れ、崩れたフォームが身に付かないように注意しなければなりません。

重要なことは、意識して「正しいフォームを身に付けるためにやっているのだ」 と考えながら反復するということです。 意識してやるのと、漠然としてやるのとでは結果に大きな開きがでてくるでしょう。難しい技術であれば、 一生正しいフォームが身に付かなかった。なんてことにもなり兼ねません。

そしてこれは素振りに限らず、他の種目にも、さらには楽器の演奏や道具の使い方など、 あらゆることに通じるのです。

◆実践への応用

私は、中学と高校時代、陸上部に所属していました。

そこで言えることは、
「最適なフォームは個人が試行錯誤して得られるようなものではない」ということです。
つまり、小さい頃に自然に覚えた走りのフォームは、ムダだらけで速く走れないということです。

ではどうすればいいかというと、長年の研究によって得られた最適なフォームを、 意識してゆっくり反復することによって、効率の悪い内部モデルを書き換えるのです。 (正しいフォームは、コーチから。あるいはコーチがいなければ雑誌の分解写真やビデオ等で勉強しましょう)

「走る」といったことは、なかなかゆっくり行なうことは難しいので、陸上部では 「もも上げ走」によって正しい膝の上げ方を練習し「大また走」で正しい脚の振り出しを練習し 「尻たたき走」で正しい蹴り脚の処理を練習するなど、部分的な矯正で最適な内部モデルを書き換えていく方法で練習します。

当時はそういう意識はなく、言われたことをやっていただけですが、実際にフォームは変わり、 筋力以上に記録が伸ばすことができました。欲を言えば、内部モデルを意識してやっていればもっとうまく出来たと思います。


また、私はギターもやっているのですが、速弾きなどは非常に多くの練習を必要とします。 最初はフレーズを覚えなくてはならないので、最初から速くは弾けません。 しかし、この時点からゆっくりと指の正確な動きを考えながらやっておかないと、 適当な弾き方を身に付けてしまいます。フレーズを覚えた後も、小脳の内部モデルがきちんと形成されるまでは、 フォームを崩してまでむやみやたらに速く弾くべきではないと思います。

参考までに、私の場合は数百回も反復しないとモデルが形成されないようです。 もちろん、人にもよると思いますし、違った方法があるのかも知れません。
やっていてわかるのは、徐々に出来上がるのではなく、ある日突然モデルが形成されるような感じなのです。 速弾きも臨界点みたいなのを超えるまでは全然進歩がないような気がするのですが、ある日突然すんなり弾けてしまう。 そういった特徴があります。 ただ、経験を積むと、以前身に付けたフレーズの組み合わせが多くなり、確かに覚えるのも速くなるのですが、 最初に変なモデルを形成してしまうと、変なクセ(ミストーンがあったりタイミングのズレが加わったり) のまま動いてしまいます。
こうなってしまうと、あとで内部モデルを修正するのは大変です。

◆高度な内部モデル

小脳の役割は、長いこと運動に関することだけに関与していると考えられてきましたが、 最近の研究では、言語やイメージなどの高度な思考モデルも写し取ることがわかってきました。

これまで、小脳の内部モデルは、試行錯誤して作られるだけでなく、 て「意識して作る事ができる」と説明してきました。 このようなことは「大脳の思考モデルを写し取る」と考えられています。

サルやヒヒまでは、小脳の機能はすべて運動に関係しています。 しかしチンパンジーなどの類人猿、さらに人間になると小脳が外側に大きく広がり、 この領域は高度な情報処理や思考をつかさどる大脳の連合野とつながっています。 外科手術でこの領域を取り除いても運動障害が現れないことが臨床的に知られています。

また、物事を覚え込んでいくと、やがて、ある考えがすらすらと出てくることがあります。 こういった思考における学習も、運動と同じような原理で小脳が行っていると考えられます。 例えば米国のM. E. Raichle(ライクル)らの研究では、「リンゴ」と言ったら「食べる」と答えるような、 たくさんの名詞を次々と動詞に転換する課題は、練習をすると間違いなしにできるようになります。 しかし小脳に異常があると、いくら練習しても間違いがなくならないのです。

言語やイメージ、概念などの思考モデルは、大脳の頭頂葉や側頭葉の連合野に蓄えられており、 それを前頭葉の連合野が操作することが思考だと考えられます。

しかし繰り返し思考を続けていると、頭頂葉や側頭葉の思考モデルを小脳回路が写し取り、 前頭葉は、小脳が写し取ったモデルを直接操作して思考するようになるのです。 「特に、とっさに予測したり判断ができるのは、小脳の思考モデルを使っているから」と考えられます。

自転車の乗り方や、泳ぎ方などは、一回覚えてしまえば忘れることはありません。 最近の研究でもまだわからないところがあるらしいのですが、どうやら 大脳の記憶メカニズムとは違った方法で記憶しているらしいのです。
数学の公式など、言葉で説明できる知識を“頭で覚える”記憶は、 大脳のシナプスの伝達効率が長期間増強する「長期増強」により実現します。 一方、“体で覚える”記憶は、長期増強とは逆に、小脳のシナプスの伝達効率が長期間抑えられる 「長期抑圧」が担っていることがわかっています。

運動のみならず、思考までも関与している小脳の内部モデル。
その素晴らしい機能をムダにするのはもったいないことです。意識して小脳の内部モデルを使いこなしましょう。


脳内ホルモンの話

脳内ホルモンの話でしたね。

おいしい食べ物を食べて「うまい!!」と感じるのは 

脳の中で 脳内ホルモンが出ているからでした。
$マジで、いっつも幸せになるブログ!!
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やる気の「素」 TRH  TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)という脳内ホルモン

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脳とか

 
新サイトを作ったよ!
誰でも簡単に会話が作成できるんだ。
会話を作って、HPやブログに掲載してね♪

脳の働きは解明されていないから、正しい保証はないんだけど・・・ 

それでもいいなら読んでみてください。
 これより、おりくんの脳を解剖します
OH,のうぅぅぅ~
 脳のしくみ① - 1p

脳とは何なのかを目の錯覚とだまし絵を例に説明。

 脳のしくみ① - 2p

脳の構造・働き・機能。

 脳のしくみ① - 3p

神経細胞の概要、情報と電気の関係。

 脳のしくみ② - 1p

神経細胞の構造。

 脳のしくみ② - 2p

神経伝達物質の一連の流れ。

 脳のしくみ② - 3p

レセプター(受容体)の役割。

 脳のしくみ② - 4p

神経伝達物質による電気の違い。
興味なければ飛ばすべし!
 記憶力に個人差があるのか?

記憶力・IQ・集中力などに個人差があるのか。



ゲーム脳まであと5分
んじゃ、あと4分59秒やる
 記憶のしくみ① - 1p

記憶の仕組みの概要。

 記憶のしくみ① - 2p

記憶の流れを説明するための前提となる知識。

 記憶のしくみ① - 3p

記銘(短期記憶) ・保持とLTPについて。

 記憶のしくみ① - 4p

保持(長期記憶) ・想起(再認・再生・LTP)について。

 記憶のしくみ① - 5p

想起(再認・再生・再構成)について。
 記憶のしくみ② - 1p

海馬の役割・遺伝子と記憶力(頭の良さ)。

 記憶のしくみ② - 2p

海馬に流れてくる神経伝達物質の量と記憶力。

 記憶のしくみ② - 3p

脳のトレーニング・神経細胞の数(老化)と記憶力。
 
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ナショナルジオグラフィック 最古の猿人

 

痙攣、張り、ツリ

痙攣、張り、ツリ

ymssa42hさん

痙攣、張り、ツリ

身体はなぜ、これらの現象が起こるのでしょうか??

  • グレード

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  • 質問日時:
    2007/2/11 17:54:10
  • 解決日時:
    2007/2/12 01:09:14
  • 回答数:
    1
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痙攣は何故起こるのですか?

痙攣は何故起こるのですか?

ppppixiさん

痙攣は何故起こるのですか?

しゃっくりは横隔膜の痙攣だと言いますが、そもそも痙攣は何故起こるのでしょうか?

  • グレード

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  • 質問日時:
    2007/3/1 02:51:57
  • 解決日時:
    2007/3/1 23:24:12
  • 回答数:
    1
  • お礼:
    知恵コイン
    25枚
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古代帝国の先端技術「マヤ」

古代帝国の先端技術「マヤ」

脳の4つの状態-脳波-

脳波には4つの種類があります。
長時間、単一の脳波がでるという事は少なく、複数の脳波が混合された状態が多いです。
普段私たちはベータ波で生活していますが、集中してTVや映画を見ているときはアルファ波になっています。
あなたがどのような性質を脳に要求しているか、そしてそれはどの脳波に対応しているのか、下記をご参考になさってください。

ベータ波(β波)14~33CPS(平均は21CPS)
緊張度:緊張気味
集中度:分散傾向。注意力、認識力は高い。
脳活動:左脳(顕在意識)が強く中心で働いている
覚醒状態。起きている時、日常生活の状態。さまざまなことを計算したり考えたり批判したり、判断したり、怒ったり喜んだりしている。注意力が必要な事柄を成し遂げる脳波。
アルファー波(α波)8~12CPS
緊張度:リラックス。知覚は敏感。
集中度:集中
脳活動:右脳(潜在意識)が顕在意識よりも開いている
おきているが非常にリラックスした状態。勉強/作業をしたいときは、α波の状態になるよう音楽療法CDをかけながら勉強/作業すると効果的ということです。また、健康と幸福感に必要な深いリラックス感を得たいときにもα波CDがお勧めです。創造性が高まっている。集中。催眠状態
シータ波(θ波)4~7CPS
緊張度:リラックス。
集中度:していないか、ものすごくしているか
脳活動:無意識で右脳(潜在意識)が全開
睡眠と覚醒の境界。まどろんでいる状態。空想。眠りかけ。夢遊状態。依存症の克服などの行動強制プログラムや自己理想の実現、ディープラーニング(超深い学習)、自己催眠、退行催眠などに適しています。
デルタ波(δ波)3~7CPS
緊張度:リラックス。
集中度:―
脳活動:無意識で右脳(潜在意識)が全開
熟睡。夢を見ている状態。休息の状態。直感を得るようなワーク、顕在意識にたまったネガティブな考え方を捨て、潜在意識(自分の無意識)の持つ否定的でない情報にアクセスし自分をより理解し、否定的な気持ちを捨てたり心をクリアにするのに有効です。

自律神経とホルモンの バランスを整え免疫力を高める その1

交感神経と副交感神経

はじめに、神経の仕組みを簡単に説明しておきましょう。

脳と脊髄を中枢神経といい、
中枢神経と身体の各器官を連絡する神経を、
末梢神経といいます。
そして、末梢神経は、体制神経と自律神経に分けられます。
体制神経には、身体の各部位から中核へ刺激(情報)を伝える感覚神経と、
中核から各部位の骨格筋へ命令を伝える運動神経の2種類があります。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります。

多くの器官は、交感神経と副交感神経の療法が分布しており、
内臓や血管壁の平滑筋、心筋、腺組織に作用して、筋の収縮・弛緩、
腺の分泌をコントロールしています。
自律神経は、自律的で意思とは無関係に働くとされています。

怒り、恐怖、不安などの強い感情、スポーツ時の緊張、
痛みなどのストレスにより、交感神経が刺激され、
その末端からノルアドレナリンが分泌されます。
ノルアドレナリンの働きで、心臓の拍動が増し、血圧が上昇し、
呼吸が大きく速くなり、血糖が上昇し、消化機能が抑制されます。
交感神経の刺激を受けて、
副腎髄質からもアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、
交感神経の働きが増幅されます。
この状態を、交感神経緊張状態あるいは
交感神経興奮状態と呼んでいます。

逆に、精神的にリラックスした時や休息時には、
副交感神経が刺激されて、
その末端からアセチルコリンが分泌され、
身体の諸器官が交感神経緊張状態とは反対の反応を起こします。
これが、いわゆる副交感神経緊張状態です。

 
病気と自律神経の関係

日常生活においては、
交感神経が働くのは昼間の仕事中など活発に活動しているときであり、
副交感神経が働くには夜寝ているときや食後に休息しているときなどです。
人体にとっては、交感神経と副交感神経のバランスが大変重要です。

自律神経失調症という病名は、日本ではよく使われています。
この病名は、あいまいで漠然としています。

交感神経と副交感神経の緊張と弛緩のバランスが
上手くいかないために起こる様々な症状、
例えば、動機、頭痛、肩こり、立ちくらみ、便秘や下痢、
吐き気、冷え、発汗、のぼせ、不眠などをまとめて、
自律神経失調症といいます。

はっきりと診断が出来ない病状を、自律神経失調症としてしまえばよいので、
ある意味、医師にとっては便利な病名です。

軽い段階の不調ならまだしも、
精神的・肉体的ストレスが続いたり強くなると、
いろいろな疾患に発展します。

ガン、高血圧、心臓病、精神疾患、アレルギー性疾患、
感染症、婦人科疾患、消化器疾患などは、
自律神経バランスの以上が原因でしょう。

多くの病気の原因がストレスであると主張する学者も少なくありません。
ストレスが多いと、不安や苛立ち、焦燥感、怒りなど
好ましくない心理状態から自立神経バランスが崩れ、
活性酸素が体内に増えてしまいます。

現代社会とストレス

日本人の多くは働きすぎでしょう。
当然、身体によくはないし、精神的・肉体的ストレスも受けます。
こうしてストレスは、先にあげたように病気を作り出します。

また、ストレスによる交感神経の過剰な緊張状態は、
戦争や犯罪といった社会的疾患も引き起こしていると思われます。

では、働きすぎのストレスから身を守るためには、どうすればよいか。
まず、楽しいと感じる職業が理想的です。

そして、仕事中でもリラックスできる時間も必要です。
働くべきときは集中的に働き、
休むべきときは、緩急自在に休む。

そのためには、順位の高いことからこなし、優先順位の低いことは、
やり残しでも切り捨てるという、決断力と柔軟性が必要でしょう。

フリータイムには、好きな趣味や娯楽に没頭することも、
ストレスを減らすために必要です。
気功もよし、瞑想もよし、音楽を聴くもよし、
写真集を眺めるもよし、漫才や落語を聴くもよし、
ぬるめの風呂にゆっくりつかるのもよし
飼い猫に腋の下をくすぐってもらい無理やり笑うのもいいでしょう。

こうして、各自がやりやすい方法を工夫、
編み出して試されたら良いでしょう。

家に帰ってからも残務整理をし、ご飯をかきこんで、
烏の行水をして、すぐにバタンキューでは、
ちょっとやりきれない人生ではないのでしょうか。

ストレスが多いのは、大人だけではありません。
子供心に、行きたくもない学校で、
義務教育という軍隊まがいの訓練を日々強要され、
放課後は塾や習い事などで追い詰められ、
バタンキュー人生を押し付けられ、
心身を磨耗させられているのが、
今の日本の子どもたちです。

教育産業の哀れな犠牲者としか言いようはありません。

感情や気分は免疫力に影響する

私たちの身体の免疫力は、感情が大いに関与します。
過度の怒り、不安、恐怖は交感神経が強く緊張し、
免疫力を低下させます。

逆に、副交感神経が優位になりすぎても、免疫力が落ちて、
気管支喘息などのアレルギー性疾患や
自己免疫性疾患を悪化させることになります。
繰り返しになりますが、バランスが重要なのです。
交感神経と副交感神経のバランスのためには、
軽いストレスも時には必要でしょう。
軽いストレスでの交感神経の適度な緊張を仕事や生活に取り入れて、
緩急のリズムをつけることが、
身体や脳の健康のためになるのです。

ストレスに対する適応力には、個人差があります。
また、困難な仕事をするときの緊張や軽い不安から、
どうすることも出来ない絶望的な恐怖や不安まで、
程度や種類も様々です。

強いストレスの元になるような、
否定的な感情を引きずらないためには、
悲しいときには素直に泣き、
場合によっては怒りを発散させることも必要でしょう。

また、無理をして働きすぎるのは身体によくないですが、
歳を取ってからもやりがいある仕事を続けることは、
気分にメリハリがつき、若さを保ち元気で、
病気になりにくいでしょう。

60歳で定年退職し、急に緊張感から開放されたら、
痴呆やガンになったというのは、よく聞く話です。
健康のためには生涯現役を続けたいものです。

自律神経の鍛錬

自律神経は、自律的で意思の支配を受けないと書きました。
概ね正しいですが、鍛錬することで、
自律神経を自分の意思でコントロールすることも不可能とはいえません。

例えば、陸上協議などでは、スタート直前は、
緊張が極限に達しています。
しかし多くの競技会で経験することで、
ちょっとしたことではストレスを感じなくなります。

挫折も自律神経の訓練になります。
恋にやぶれると最初はショックが大きいですが、
何度か経験するうちに、ショックが小さくなります。
受験や就職活動も、一度や二度失敗を経験したほうが
よいのかもしれませんが、
人によってはダメージが大きすぎて、
立ち直れない場合もありますから、
どなたにでもお薦めするわけにはいきませんね。

しかし、挫折を経験しているさなかに
「自分が経験しているこの挫折は、
試練であり成長できるチャンスだ」
と、前向きに考えることが出来るようになれば、
申し分ないでしょう。

感情のコントロール

意思の力で感情をコントロールすれば、
ストレスを回避することも可能です。

例えば、誰かの言動に怒りを覚えたとします。
怒りを静める方法としては、
「人は自分と同じではない」
「人の思考は変えることが出来ない」
「自分のほうだけが正しいとはいえない」
「人は人、考え方は千差万別である」
このようなことを思えば、起こるのも馬鹿らしくなります。

また、怒りや不安や焦燥感を感じたら、
深呼吸でコントロールすることも出来ます。

まず、目を閉じて姿勢を正しくし、
呼吸することに集中する。

少し息を吐いてから1、2、3、4、5と
ゆっくり数えながら鼻から大きく吸い込みます。
次いで、1、2、3、4、5、6、7と
数えながら口から吐いてゆく。

この方法で深呼吸を数分続けると、
怒りや不安などが緩和されます。

自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとり合って体の機能を保っています。

  自律神経は交感神経と副交感神経の二つに分かれます
内臓の機能を支配する自律神経は、交感神経と副交感神経の二つの神経系統から成り立っています。
交感神経の中枢は、背骨の中を通っている脊髄にあります。交感神経は交感神経幹の神経節から皮膚や血管、心臓、肺、食道、胃、腸、肝臓、腎臓、膀胱、性殖器など全身の器官に広く枝分かれしています。
一方、副交感神経の中枢は、脳神経の末梢や、脊髄の下の
ほうの仙髄と呼ばれるところにあります、やはり神経節を通して全身に分布しています。

交感神経の働き
交感神経は、別名「昼の神経」と呼ばれ、昼間、活動的なときに活躍する神経です。交感神経が働くと、瞳孔は拡大し、心臓の拍動は速くなり、血管は収縮して血圧を上げ、体はエネルギッシュな状態になります。
自律神経は、体を動かしたり、寒さや暑さなどの物理的な刺激にのみ反応するわけではありません。精神的な刺激に対しても働きます。たとえば強い恐怖を感じたとき、興奮したとき、はげしい怒りを感じたとき、緊張したとき、悩みや不安をかかえているときなども、それらに反応して交感神経が働きます。


副交感神経の働き
副交感神経は「夜の神経」とも呼ばれ、体を緊張から解きほぐし、休息させるように働く神経です。副交感神経が優位になると、瞳孔は収縮し、脈拍はゆっくりとなり、血圧は下降して、体も心も夜の眠りにふさわしい状態になります。
自律神経の働きは、そのときどきの状況に応じて体をうまく適応させることですが、それを具体的にみると、このように交感神経と副交感神経という二つの神経が必要に応じて、ちょうどスイッチを切りかえるようにお互いがうまく切りかわりながら、各器官の働きを調節していることがわかります。そのおかげで、体や心の健康が保たれているのです。

二つの神経のバランスがくずれると自律神経失調症に
本来このように、昼間は交感神経が働き、夜になると副交感神経が働いて、うまく自律神経のバランスが維持されているため健康が保たれています。
ところが、悩みや心配事をかかえて交感神経の興奮状態がつづいたり、夜ふかしして生活のリズムが乱れ、本来なら副交感神経の働く時間帯に交感神経が働く状態がつづいたりすると、二つの神経の切りかえがうまくいかなくなります。そして、交感神経だけが、極端に偏って働くようになります。つまり自律神経のバランスがくずれるのです。
その結果、ときには活動させ、ときには休息させるという各器官のコントロールがうまくいかなくなり、全身ありとあらゆる器官にさまざまな不定愁訴があらわれてきあます。これが自律神経
失調症です。

自律神経失調症にかかりやすい時期だからこそ、サプリメントで予防を!!
女性ホルモンの減少は、骨量の低下(骨粗そう症)、コレステロールの増加(糖尿病)、生活習慣病などの原因にもなります。天然100%健康食品をたっぷりとって、病気にならない体をつくっておきましょう。体が健康であれば、精神的にも落ち着いて、イライラや無気力、不安感なども改善される効果が期待できます。

マカはホルモンバランスを整えホルモンバランスを正常化していくのに期待されています。それは、マカに含まれるカルシウムや鉄、銅などの各種ミネラルやアミノ酸の相乗効果からもたらされる作用ではないかと考えられています。

心身症

◎ストレスと身体


  現代は多くの人がストレス社会の中で生活しているため、くつろいでいても心地よい季節になっても、よく眠れない、身体のあちこちが調子悪い、食欲がわかない、身体がだるい、心臓がドキドキしたり、呼吸がえらくなる、急に汗がでるなどの身体症状が起こることが少なくありません。ストレスや性格因子が関与して身体症状がでたり、悪化するような身体疾患があります。身近な病気として胃潰瘍や高血圧があげられます。例えば、著しい興奮状態におちいり、急激に血圧が上昇して、脳卒中を起こしたり、慢性的に続くストレス状態により神経性胃炎やストレス潰瘍をおこすことなどがあります。これらの身体症状の起こり方として以下のことが考えられています。

①不安、緊張、抑うつによる身体反応
 不安や緊張状態が続くと脳の神経核が過敏な状態となり、動悸、過呼吸などの自律神経症状が出現してきます。抑うつ状態になると疲労感、抵抗力の減弱、免疫力の低下がおこり身体病にかかりやすくなります。

②欲求不満による身体反応
 現実より高い水準を欲求することにより、不満や情緒不安定が生じ、身体症状が悪化したり遷延化したりします。自己中心的でヒステリー的な人に多いようです。

③心身の相互作用による身体反応
 ある症状に注意が集中しすぎると、その症状に敏感となり、ますます気になり、症状に気がとらわれて、本当に身体症状が出てきてしまう。

④行動習慣の異常による身体反応
 過食、アルコール多飲、喫煙が過剰になるなどの心因による行動習慣の異常が身体疾患の原因となることもあります。

⑤心理・社会的ストレスによる身体の不調 
 心理的な要因として、気がかり、悩み、不快、心配事が慢性的に続くような場合、身体的原因による疾患でも身体症状の慢性化や悪化をもたらす場合があります。また、社会的には生活基盤が固まり、地位が向上するに伴い役割や責任も重くなります。自己の能力や将来の可能性に限界を感じ、不安や焦り、葛藤などにおそわれます。もはや人生は水平ないしは下降線をたどっていると自覚したときに心身の不調をきたします。
 つまり、まず心身のストレスが大脳皮質に伝達され、その刺激は情動を営む大脳辺縁系や視床下部に伝わり、過剰なストレスが長時間繰り返された場合、自律神経系や内分泌系を経て身体の脆弱性が生じ、病気としてあらわれると考えられています。ストレスや不安や悩みを解きほぐすためには、専門家のカウンセリングを受けることが大切です。状態に応じて身体症状や精神症状に対する薬物治療の併用が必要です。
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自律神経について

神経には大きく分けると2種類あります。脳や脊髄のことを指す「中枢神経系」と、いわゆる神経と呼ばれている「末梢神経系」の2種類です。
そのうちの末梢神経系は2つに分けることができます。
「体性神経系」「自律神経系」です。
体性神経は、意識的に働く神経で、運動神経や感覚神経のことです。そして、自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
この神経は、内臓器官の消化運動やホルモン分泌のように
自分の意志に関係なく働きます。

この自律神経というのは、現在よく耳にする医学用語の「自律神経失調症」の自律神経のことです。ちなみに、この病気は、交感神経と副交感神経が正常に働かず、発汗の不必要なときに発汗したり、ホルモン分泌が調整できなくなったりすることをいいます。

自律神経のうちの交感神経は「戦いの神経」とも呼ばれ、この神経が強く働くと、心臓の拍動が早くなり、筋肉が硬くなり血管が収縮し、戦いの前のような緊張した状態になります。この時、交通事故やケンカすると、少しのケガでは痛いと感じなくなります。
アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が多くなるのが、交感神経の特徴です。逆に副交感神経というのは
「休息の神経」と呼ばれ、血管は広がって血流がよくなり、身体全体がリラックスした状態になります。この時、身体を修復してくれる細胞が血流にのって多く運ばれるため、負傷した部分を回復していきます。

このように、交感神経と副交感神経はちょうど逆の働きをし、シーソーのような関係で成り立っています。そのシーソーの関係をちょうど平行に保つことが、良い身体の状態といえます。

わかりやすいように相関関係を表にまとめました。

 心臓拍動血 圧呼吸運動消化作用血 糖瞳 孔血 管腸 管
交感神経促進上昇促進抑制増加拡大収縮便秘
副交感神経抑制下降抑制促進減少縮小拡張下痢

交感神経が優位の状態(緊張した状態)が続くと、心拍数は上がり呼吸も増え、消化作用が抑制されるために食欲不振となり、便秘気味の状態となり、瞳孔が開いているため不眠症となります。
また、血管収縮により血行循環も悪くなり、
本来なら自己治癒する痛みが治癒せず、「肩こり」や「腰痛」 という形で体の外に現れてきます。

逆に、副交感神経が優位の状態になると、血圧が下がり、心臓拍動は遅くなり、活動意欲がなくなります。
「無気力症」や「うつ病」というのは、自律神経の針が副交感神経に偏ってしまった場合に起こります。

こういった身体の症状は、シーソーでたとえると片方が重い時、もう一方の方のおもりを増やした方が良いということを意味しています。
つまり、交感神経が優位なときは、身体が休息を必要とします。
仕事をしすぎたり緊張しすぎたりすると、終わった後など疲れて眠くなるのは、あまりにも交感神経が優位な状態が続いたため、副交感神経のほうに傾かせるようとするためです。

ストレスによる過食症や、拒食症、糖尿病、心筋梗塞、動悸、高血圧は自律神経の働きから説明ができます。

余談になりますが、出かけていて、自宅の玄関を開けようとしたときに、おしっこに行きたくなるというのも、緊張が解けた、つまり交感神経から副交感神経に変わったという説明から納得ができます。

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ヨーロッパとアジアの交差点、西洋と東洋が入り混じる国、トルコ
その対岸にある古代文明の国、エジプト
イスラムの国には古に生まれた医学がある
それは、古代文明のエッセンスであり、現代医学のルーツだ
イスラム医学の基本は薬草を使った自然治療
人々は古来より伝わるその治療法を使い、現代医学では治癒が困難な様々な病気に打ち勝ってきた
今日は、イスラム伝統医学の神秘の世界を訪ね、その謎に迫ってみよう
イスラム医学は、古代エジプト文明、メソポタミア文明に原点を置く歴史あるものだ
紀元前16世紀のエジプトの医学書には、葦の紙に、800の処方箋と700の治療薬が象形文字で記されている
また、トルコ周辺で出土した粘土板には、4000年前の自然治療の様子が示されている。


歴史が始まって以来、人間はずっと、病気を克服する術を模索してきたが、その中で薬草を使った自然療法を見つけた
エジプト・インカ・インダス・中国すべての文明に薬草療法が行われていた証拠がある
7世紀になると、東ローマ帝国とササン朝ペルシャを繋ぐ貿易路の中継点だったアラビア半島のメッカで
イスラム教のメッカが誕生
そこで発展したイスラム医学は15世紀に頂点を極め、現代医学の始まりを記した。

古代文明の知恵はギリシャ、そしてイスラムの国々へと伝えられ、オスマン帝国が勢力を伸ばし始めた
13世紀頃までに、幅広い薬草療法が浸透

イスラムの国々は、科学と哲学の分野において、ヨーロッパを大きく引き離す進化を遂げ、
医学の分野でも多大な影響力を発揮
薬草治療は、現代薬理学と臨床病理学の先駆者になった。

ヨーロッパ近隣諸国における薬草研究の始祖と言えるのは、アビセンナ
薬草医学について書かれた彼の医学書は、未だにその分野において主要な教材となっている

イスラム医学は医学者アビセンナによって、科学的に具体化された
彼が書いた医学典範は、その時代の医学知識の対応で欧州では17世紀頃まで医学生の必須の教科書だった
彼は、癌や髄膜炎、精神治療薬の研究をし、結核の伝染性を特定
皮膚病の水銀軟膏を開発、アルコールの消毒剤としての利用を初めて提言した

アビセンナは、別名イブン・シーナという11世紀に活躍した医学者
それから、薬用植物習性を書いたイブン・アルバイタール、彼も名医だった
そして、人間の毛細血管を初めて確認したイブン・ナビー
みんな医学の先駆者たちだ

薬草医学が基盤のイスラム国でも外科手術は存在した
外科医は、麻酔薬としてアヘンを使い、数々の手術を行った
しかし、薬草療法が驚くほど高度なレベルに達したのに対し、
イスラムの法律が、死体解剖を違法としたために解剖学の分野での大きな発展はなかった
人間解剖学に基づく治療を拒絶するイスラムの人々にとって、薬草医学は必要不可欠な手段だった
今日のイスラム国は、東と西、旧と新、過去と現在が混ざり合い万華鏡の様相
伝統医学の知識も、現代医学に取り込まれた
それでも、治療に薬草を用いるとき、そこには未だに、独特な伝統が見られる
イスラム文化は、薬草の豊富な知識で知られているが、一般の人々も日常的に薬草を使う
街に並ぶ無数の薬局が毎日の生活での薬草の重要性を証明している
それは、地元のスーパーマーケットや食料品店でも確認される
食料と薬草は同じ扱いで、唯一の違いは、材料の成分による健康上の効果だろう
したがって、これらの薬草は治療薬として使われるだけでなく、料理の調味料やスパイスとしても使い道がある。
商品棚に並ぶ品物には、甘草(カンゾウ)、ペパーミント、シナモンなどの見慣れたスパイスも始めて目にするものもある。

トルコに一般家庭の夕食風景は・・・
トルコ料理は、世界の三大料理と言われる伝統料理だが、ごく一般の家庭でも薬草が頻繁に料理に使われる。
食べ物を薬として摂取する習慣なのだ

これはミント、それからこれはレッドペッパーと塩。
とても辛い
こっちはソフラン、タイム・・・口の中やお腹の悪い菌を退治する
それから、これをミントティーにしてレモンと一緒に飲むと、胃が痛い時やもたれているときスッキリしていい

これらの多種多様なスパイスは、料理に味や香りを加えるだけでなく多くの病気を予防する手段にもなる

トルコ南部、マルマリスの港で土産物店を経営する○○氏、
彼は長年、心臓病を患ってきて2回の手術を受けたにもかかわらず、何度も心臓発作に襲われていた
でも今は、裏庭のアボカドのおかげで健康
サラダの材料としか考えられていなかったメキシコ原産の果物は、カイヤシの発見で、薬の効果を認められた。

まだ熟れてない実をもいで、数週間寝かせてから果肉と葉っぱの両方を食べる
種は取るが。
アボカドは、心臓病や消化不良に実によく聞く

取ったアボカドは、紙に包んで15日間放置し果肉を柔らかくする
それから種を取り、果肉を潰し、蜂蜜やガーリックを混ぜて食べる。

アボカドは、チアミン、リボフラビン、ビタミンAを含む、栄養豊富な果物だ。
腎臓結石で苦しむ隣人の○○氏にも

アボカドの葉で治る・・・
その葉っぱを煎じたお茶を飲むと驚く程に石が次第にけていった
艶のある、青い葉っぱを取ってきてそれを煎じるだけ
葉っぱを何枚か小さく丸めて筒状にしてカップに入れ熱いお湯を入れる
お湯の中に、葉っぱの成分が十分に染み出している。
砂糖は入れてはいけない
薬草療法は、いつのまにかイスラムの日常で確固たる地位を築いていた



人口のほとんどがイスラム教徒であるトルコの前身は、無敵のオスマン帝国。
帝国は、西アジアから北アフリカ、東ヨーロッパを征服し一帯にその文化を根付かせた
イスタンブールのグランドバザールは、カパルチャッシュ、屋根付き市場と呼ばれる
500年の歴史を持つ巨大マーケット
そこには、20の出入口と4000の店が連なる
市場は、売られている商品によって幾つかの区画に分かれている
そのひとつのムスルチャルシュ エジプシャンバザール
その名前は、エジプトがオスマン帝国の支配下にあった時代に由来し、昔は
無数に薬局が並びトルコ国内や世界から集められた薬草やスパイスが庶民のために売られている

今は、観光客の呼び物としての色が強くなってしまったが、巨大マーケットと大量の薬草は
過去の栄華の紛れもない証だ。
薬草療法や民間療法を医学の主流から退かせた西洋医学も、今も人々に必要とされる
伝統医学の歩みを止めることはできなかった
以前は、薬局の店員がその場で調合していたが、彼らの薬剤師としての務めは終わりを告げた
政府が、薬局での薬の処方と調合を禁止したから
禁止令は、科学的確証や正式な免許なしに薬を調合する問題を是正するためのものだったが
それは薬剤師たちの仕事に制約を加え、薬草や民間療法の利用を減らす結果をもたらした

現代の化学療法は無視するには大きすぎる副作用がある




イスラム世界のもう一つの代表、エジプト。
その首都カイロにある四大マーケットの一つ、アタバ市場
その中にひしめく、20店の薬局は、それぞれが独自の専門分野を持っている
エジプトでは、客のために自ら薬草を処方・調合することが可能なのだ
アカデミック薬局は創業180年、親から子へと受け継がれ、現在は2店舗を構えるまでに
店内には、世界中の治療薬が所狭しと置かれている
薬草の調合は、先人の試行錯誤、つまり、認証実験を何度も繰り返して得た知識に基づいて行われる
その知識は国中に広く普及され、そして伝統になったのだ
腎臓の薬の調合は店主の十八番で、その手法は観察に値する
そこには、韓国や中国と同じ原材料も見られる
どの医学辞典にも載っていないような原材料もある
また、東アジアでは薬草と考えられていないセントウリ、セロリの種子や利尿薬や消化薬として有名な
パセリやニンジンの種もある。
大抵は、乾燥した原材料を混ぜ合わせ、すり潰して粉末にする
粉末は、水で飲むかお茶にするか、ハチミツと混ぜて内服する

1日3回、朝と昼、そして夜、三週間続ければ、腎臓が元気になる
相手の症状に合わせ、また料金によって、同じ病気の処方薬にほかの薬草を追加することもできる
例えば、ハッピーライフミックスと名付けられた強壮剤は、通常、10種類の材料で作られるが、
場合によって40種類まで増やすことができる
中に入れるのは便秘薬のトコン、消化不良に作用する白胡椒、肝臓と腎臓に効くタンポポ、
新陳代謝の促進に生姜とシナモン、そして、ラディッシュの種、玉ねぎの種、ナツメグ、朝鮮人参、
そのほか諸々必要に応じて付け加える。
朝と夜一日2回

反対に、リラックスしたい時にはカルカデが効く
カルカデは、エジプト原産のハイビスカスのお茶で、乾燥させた花びらを煎じて飲むと
血糖値が下がり、精神の安定を得ることができる。

同じく、カイロの繁華街にあるハラズ薬局
糖尿病、消化器系疾患、皮膚病である感染に効くと、評判の薬局です
ここで売られている薬は、店内の製剤室で、薬剤師が調合したもの

患者はまず処方室でハラズ氏に病状を訴え、処方箋を貰う
そして店頭へ戻り、処方箋に沿って調合された薬をもらって代金を払う
薬草に含まれる何種類もの成分は、目的以上の作用を引き出す
他の病状に使う薬草を加えることで、相乗効果を生み、幅広い効能が実現
ハラズ薬局は、新しい治療法の開発に熱心で最近は癌の治療役の研究にも取り組んでいる
感染の治療薬も、彼らの研究によって完成した。
感染は、高温の地域に多い皮膚病で、世界中に大勢の患者がいるが現代の医学では完治が難しい病気

これは、アタマンタという名前の薬
父が開発したものだが、感染のような皮膚病にかなりの効能

例えば、皮膚の新陳代謝の速度に突然変異が起こり、色素異常をきたす病気については
この治療薬は、皮膚組織の色素細胞を再活性化させて回復を助ける

ハラズ薬局は、彼の祖父アハメットが1885年に創業

この植物の名前の一覧は、アラビア語のアルファベットの一覧順に書かれている
祖父の手書きだ
息子たちへと受け継がれる知識、良き師と教え子の絆でエジプトの薬局は歴史を繋ぐ



エジプトは、アフリカ大陸北東に位置する砂漠の中の国
しかし、この国は自然の奇跡と数々のオアシスに恵まれている
ここはカイロの南西、ファイヨーン
この町で売られている薬草は、国内の荒地やオアシス周辺、
ナイル川岸辺に生えるエジプト原産の植物で、薬局が栽培者に種を売り、収穫物を買い取ったもの

エジプトの薬草は、2100以上の種類が知られているが、今も次々に新種が誕生している
先人たちも、そうして試行錯誤を繰り返し、薬草の効果を強化してきた
収穫した作物は、薬局に売られる前に木箱の中で乾燥させられる。

鎮痛薬、抗炎症薬として知られるカモミールは、エジプトで最も有名な薬草
一方、トルコの小アジアと呼ばれる地域には3000種以上の薬草が分散
品種の多さの理由は、イスラムの社会と同じく
結果として、その地域では実に多様な薬草が生まれた

トルコ、黒海沿岸地域のバルトゥンに、地元の薬草で治療を施す女性の民間医がいる
20年の経験を持つハワ・ウィーナルは、ニガウリから消化器系の治療に使う薬を作る
ニガウリはゴーヤとも呼ばれるアジア原産の食用植物
これを収穫から3ヶ月かけて柔らかくさせ、ペースト状に潰したものに防腐剤として少量のオリーブオイルを加え
それを瓶に詰めれば薬の完成
彼女の薬は、トルコ中で売られている

カンタロンという薬草
呼吸器系の病気に効く薬草として昔から知られてきた。
気管支炎の患者によくこれを使っている。
胃の痛みや頭痛にも効果がある。
ウールーは心臓病に抜群の効果
患者には普通、乾燥させた葉っぱにお湯を注いでお茶として飲む方法が勧められている。
それとこっちはクールといって、関節リュウマチの痛みを和らげる作用がある薬草
この薬を飲んでも副作用は一切ない。自然の生薬はとても安全なんだ。
そして、サルジャフラクは、蓄膿症のような鼻の感染症に使う。
これをパパイヤとアダジャイと一緒に煮て、その蒸気を吸い込む。
すると鼻がスッキリとおるようになる。
その場ですぐに効果が現れる

自然療法

慢性的な頭痛、腎臓疾患、発熱を伴うリューマチ、胃潰瘍、喘息(ぜんそく)、気管支炎、腸の感染症、
このような病気を、彼女は薬草を煎じた独自の治療薬を使って改善

それに応じた薬を処方(頭痛・気管支炎・・)
昔、病気を患ったことがあるが、生薬を飲んだらすっかりよくなったから、それがきっかけで薬草に興味が湧いた。

夏には岡や野原に行って薬草を集めたり
トルコの薬草療法はあくまで伝統の域を出なかった。
ヨーロッパでも広く使われていたというのに、今までこの分野の科学的な研究は行われてこなかった

ハワ・ウィーナル婦人は、街の一角で小さな薬局を営んでいる。
法律や医学の主流から受け入れられなかった民間医療は、彼女のような人々の努力によってこれからも生き続けるだろう


多様な気候の分布する小アジアには砂漠のような地域もあり、ヘビやサソリの被害も頻発
そこで登場するのは、不運に見舞われた人を治療する民間医

治療に使う桑の葉を集め、傷や毒の状態に応じて別の薬草を探しに足を伸ばすこともある。
彼のところへは、病院で匙を投げられた人々がすっかり元気になって帰っていく。

(ハジュマジュ・イラージ)彼の治療薬は、肌に直接当てるタイプだ。
まず、殺菌作用のあるフェルマンナガトーを患部に擦り込み、それから桑の葉を当てて毒を中和
薬は3時間班ごとに付け替える
この薬草は一定の時間をかけて傷に反応し、毒を分解
でも、化学薬品のような副作用はない
そのため、皮膚がただれたりダメージを受けることはない。

蛇に噛まれた跡を治してくれる

トルコには、事実上の国民的宗教であるイスラム教とともに、ナスレッディン・ホジャ(トルコ民話の登場人物)
と呼ばれる精神的指導者が存在してきた。
ホジャは、癒しの力を備えているが、イランジシもまた、ホジャの能力を持っている。
彼は患者の名前を呟きながら故障を紙に包み祈りを唱えたあと、それを彼に飲ませる
これはその人を、ヘビやサソリから守るための儀式
アッラーの名を唱えよう


イスラムの薬草療法は、まだ自然科学の分野で正式な評価を受けていないが、状況は変わりつつある
伝統治療に対する科学的研究は次第に増え、
薬科大学でも商業利用のための薬草を栽培する試みがある
大学の研究室では臨床実験が繰り返される
薬草の安全性と毒性のバランスを見極めようとしている。
それでも、自然の治療薬の商品化はまだ初期段階

生薬配合の薬
メヤンバルのような、自然の材料から作られた薬もある。

薬草療法こそ最高の治療法
ハーブなど、3000種類ものトルコ原産の薬草がある。
自然の恵み
薬草のエキスを配合した食料品、化粧品、洗顔料など
小アジアと呼ばれるアナトリア地方
医薬品の取扱い商品は、その大半が風邪や呼吸器の疾患、消化器官のトラブルのための錠剤の薬。
製品の原材料は、甘草・シナモン・ペパーミント・殺菌効果の高いセージ・
古代エジプトの時代から重宝されてきたカモミールは、抗炎症薬・保存料・鎮痛剤に最適。

薬草のエキスを混ぜ合わせた液体を沸騰させてから冷やしスパイスをブレンドして固形にする。
生薬の治療は概して、効果が出るまでにある程度時間がかかる。
一方、副作用という問題はあるものの、現代の医薬品は即効性という利点がある。
その点では完全に生薬に優っていると言える。
現代の消費者は早い効果を求める傾向がある。
そんな市場での競争力を保つため、生薬には更なる研究と投資が必要。


トルコ地中海沿岸の街マルマディス、ここに住む一人の医師がある植物を使って奇跡の薬を作った
それは、夾竹桃のエキスで作った抗がん剤。
夾竹桃の効果が発見された背景は、街の健康診断だった。
免疫
夾竹桃は、トルコ南部の地中海沿岸では一般的な植物
その葉一枚から取れる12ミリグラムのエキスは、人間の免疫機能を刺激し健康な細胞の活性を促す
それが癌細胞に作用し治療効果を生むのだ

夾竹桃エキスの効能
免疫システムを活発化
エイズ、後天性免疫不全症候群の治療にも有効
投薬には内服と注射の二通りがある
このエキスは、人間自らの免疫料を使うもので、科学治療を受けている人にはあまり効かない

夾竹桃に少量含まれる、毒による副作用
彼の治療で脳腫瘍を克服した女性、輸血でエイズに感染した白血病の少女

視力を失った・・・眩暈がして、気を失って







医学の新しい幕開け
エジプトの国立研究所
設立の背景には、科学技術を工業生産や国内投資資本の運用に役立てようとする目的がある
医療研究チームは最近、エジプト原産の植物の医学的な価値と処方薬としての活用を研究
研究の基本は、植物の抽出液の分析と、健康に役立つ物質の分離
すでにその研究によって皮膚病・腎臓病・自然治療薬が開発化され商品化

エジプト原産の薬草を中心に
目的は、薬草の価値を見定めること
薬草を分析して成分の効能と安全性を確認し、その利用法を開発するのだ。
その薬草がどのような働きをするのか、どんな効果が出るのか、毒性はないのか、どの程度の安全性を保証できるのか、そして、薬草が持つ効能を最大限に引き出す方法は何か。
それを探るために研究・実験を重ねている。
薬草には、いろいろな使い道があるが、もちろんその主たるものは病気の治療
糖尿病・心臓病・皮膚病など、さまざまな治療に有効
お茶や錠剤で飲んだり、直接、患部に当てたりとカタチは様々だが、肝心なのは薬草の組み合わせ方
数種類をブレンドする場合、最大の相乗効果を出すことが大切



イスラム医学の薬草療法は、長い歴史、尊い伝統、独特の気候を持つ自然環境との密接な関係の上に成り立つ。
それは、トルコとエジプトが文明の発祥の地であり、薬草療法がイスラムの共同遺産であることを意味している。
しかし、伝統療法の知識は、かろうじで維持されている状態

幾多の国に占領支配されてきたイスラム国の歴史は激しいものだった
そのような歴史が、地域の多様性と高度な知識を生んだが、今や伝統は薄まり、ほんの小さな断片として残るのみ。
今、薬草治療を守るのはひと握りの治療者たち。
現代医療が太刀打ちできない分野に多くの効能

自然の
聖なる人類の創造主は地球上の他の創造物との平和的共存を命じたという。
そのイスラムの教えが真実なら、野草の葉の命にも意味があるのだ。
自然の不思議はまだ完全に解けてはいない。
しかし、実利主義の文化に支配される現代社会は、精神的な見解に追従することにひどく懐疑的だ。
これは、私たち人類に与えられた最後の課題だ。
今まで誰も明らかにできなかった謎に答えを見つけるのだ。


THE END

ヒストリーチャンネル 東洋医学 中国編 前編

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中国陝西省漢陽の


脳性小児麻痺を患って
動きもぎこちない
驚異的な回復

イーロンは一切の時に黄疸によって重度の脳性小児麻痺になった
もう立って歩くことはできない砥石に診断された

手は捻れて、目は上の方を見つめているだけ
立てません
劣等感から、

歩くことも座ることもままならなかった

鍼治療(はりちりょう)を受けてから、一週間もしないうちにしっかり立って歩けるように
 
3000年の間、受け継がれてきた中国医学の大黒柱
 古来より、鍼、経絡、漢方薬を用いて奇跡の効果を上げ
賢人たちの遺産

古代の名医
奇跡の治療や治療法

その評判のとおり、
 第一人民医院の第二問診部を訪ねて
質素な 

脳性小児麻痺 見事な回復
 鍼治療の第一人者

彼の手によって披露される妙技

治療法は、一見すると 常軌を逸しているように見えるが、よく観察すれば並外れたスピードと
驚異的な手さばき 
この男性は、5か月前に脳卒中で右半身麻痺になった
脳卒中患者の治療は瀉血から始まる
指先に針を刺して血を出し、
気と血の巡りを改善する 
 
りん医師はすべての指に針を刺して瀉血したあと、 患者に右手を動かすように言う
すると、驚くべきことに患者は右手を上げた
 
頭痛もなくなったようだし体全体痛みが引いたよう

 温熱効果を利用した鍼治療と、それから近年の研究で判明した脳の活用法、
これらを組み合わせた治療を行う
 現代医療的に言うと、まず血液の循環をスムーズにする 

その結果、脳が休止状態の細胞や神経を生き返らせるようになる

 鍼治療を受ける、顔面神経麻痺の患者、顔面には針を通して低周波が流れている。これは、
鍼治療と西洋の針が合体した電気針です 
  熱を使った針と医療は昔から存在し、実際針を火で炙る方法もある
中国医学の考えでは、気と血の滞りは、すべての不調の原因になる
 患者の健康を回復させる治療法として、時に徹底した・・・・・・・

熱せられた針が背中に当てられる
灸といった治療の中でも、 
老廃物を取り除き血液の循環
皮膚の外に古い血や老廃物が吸い出されてくる
 慢性的で治りにくい病気
針は一定 の深さに挿入されなければならず、
 施術中、患者は「響き」と呼ばれる軽いしびれやだるさを感じることもあり
刺激の与え方は症状の状況に合わせ、慢性病や体力のない患者には浅くゆっくりと指す、
一方、即効性を求める場合や体力のある患者の場合は深く

見事な手つきで 針の深さと

神の手を持つ
麻痺や発作で体が不自由になった患者の
神業の生き証人 

健康そのものといった
話すことさえできなく

小麦粉を練る
 

北京の南西郊外に位置する小都市、周口店の竜骨山 ここは北京原人の化石人骨の出土地であり、また、鍼治療の起源が発見されたちでもある
2万年前のものであると考えられる、上洞人の頭蓋骨とその頭蓋骨の傍で発見された骨の鍼
つまり、この針もそれだけ古い
針とともに発見された平ないし

中国の伝説名医
扁鵲(へんじゃく)は春秋時代の民間医で司馬遷の史記列伝の中にもその名が記載されている
すべての中国医学の原点
 現代の技術は戦国時代に既に確立されていた
 
 鍼灸(しんきゅう)に関する最も体制された書物は、明の時代に書かれた鍼灸書物

経絡

針のツボや
経絡という概念

経絡に沿ったすべてのツボが

人間の体には、気というエネルギーが流れる道が縦横無尽に張り巡らされていて、それを総称した

 12脈、それに沿って365のツボが点在し、
すべての臓器や機関とつながって いる。
針はその、経絡(けいらく)とツボに沿って打たれるのだ

上海中医大学の標本室には、体の部位ごとに解剖され、針が刺された人体の標本 がある
頭の上から、足の先まで、すべての箇所に正確な針の位置と深度の説明

何の変哲もなさそうな
WHO(世界保健機関)

尿路感染症の診察科

尿路感染症に対する針のツボは、背中と腹部に集中
この女性は、以前にも同じような症状を起こし、排尿が困難になっていた
腎臓の気のエネルギーが病気を引き起こした原因となっていると判断
その臓器に関連する針を刺す
尿路感染症は西洋の医学による治癒が大変難しいとされている。
しかし、その背景とは対照的に、鍼治療の成功率は驚異的な数字
尿道炎 の治療に来る患者は、多い
共通して訴える症状としては、排尿に伴う痛み、頻尿や残尿感など
実は、現代医学ではその原因を完全には突き止めておらず、完璧な治療法が未だにない。
でも鍼治療で痛みを和らげ、排尿を楽にしてあげることはできる。
尿路感染賞に関する知識が広まっていないため、治療が遅れるケースもあるが、鍼治療はそんな
場合でも有効。
括約筋を刺激して、排尿を遅らせることができるから。

尿路感染症の鍼治療による効果は、まだ完全に解明されたわけではない。
中国医学の有効性



中国中医研究院、長城委員、ここは鍼治療と外科手術を組み合わせた針刀療法発祥の場所
この療法は難病治療のため、院長の○○が開発した。
針刀療法では、不必要な切開や麻酔を行わない。

手術道具の針先は、直径わずか0.8mm。
一見、普通の針に見えるが、実際はこちらの方が若干太く、先端も小型のメスのようになっている。

患者Aは、背骨が脊椎炎によって極度に湾曲してたけど・・・
しかし、手術の痕跡を残しているのはテーピングだけ。
最初の発症は、背骨が全く伸ばせなかった。

脊柱後弯症
怪我で歩けなくなった患者も、この治療法を使えば治療できる

肋骨のくぼみに印がつけられ
着実で熟練した手さばきが要求される。
当然、正しい施術には解剖学の知識も欠かせない。

痛みを伴わない治療
麻酔も鎮痛剤も必要ない。
浸透療法(しんとうりょうほう)
背骨が硬直して屈伸が効かなかった。


脊椎炎で、頸部(けいぶ)から腰椎(ようつい)までの軟骨(なんこつ)が降下し、
脊柱は骨盤と一体化。
座ることさえできなかった彼だが、5回の施術を終えて完治する日も間近

座ることもできない状態から、変形した背骨も真っ直ぐに





北京の街には多くの美容室が点在する。
そして、その看板の殆どに大きく”按摩(あんま)”の文字が見て取れる
北京の美容室ではたいてい按摩のサービスが有り、
料金は頭部のみの15元から、全身コースの100元まで幅広くある。

按摩を行うには、経絡(けいらく)と鍼(はり)のツボに関する知識が必要
興味深いことに、按摩師には、山東省出身者が大勢いる。
その理由は、山東省は黄河が流れる多湿な性質ゆえ、病が流行りやすく
それに対抗するため住人が気功(きこう)や指圧(しあつ)など、様々な療法を開発してきたという背景があるから。

按摩と指圧の研究
指圧・・・手で体を直し、骨を正しい位置に戻し、筋肉を和らげる効果がある。

司馬遷の史記
指圧について触れられている最古の書記
手でツボを刺激して、経絡を開く
患部をもみほぐして、血行と血の流れをよくする
指圧は痛みを伴わない

関節が硬くなっても、指圧で改善させられる

骨折や筋肉痛

皮膚の一定のポイント
体全体を揉みほぐす


天壇公園

気功は中国人の生活の一部
気功なしには中国人の生活は始まらない
人々は血の流れを円滑にするため体全体でリズムを刻む

気功
呼吸を整え

北京市民は、早朝公園に集まり、今や世界的にも有名になった気功の体操をする

気功の種類には、動功(どうこう)と静功(せいこう)があるが、
静功は静かな動きで呼吸を整え心身ともにリラックスする。
気功には、1000以上のものがあるが、そのどれも、太極拳のものとは異なる。」
太極拳の動きと気功の動きとを組み合わせて作られたのが太極気功。

公園の中には、自発功(じはつこう)という気功をしながら瞑想状態に入る人もいる。
気の流れに逆らわず同調すると、自然に体が動くのだ。
奇妙な行動
気功の達人は、頭から樹木の良い気を吸収



紀元前168年
気功に対する最高の活字資料は、戦国時代
呼吸の鍛錬法が説明されている

数々の気功のポーズが細かく描写されている
武術を思わせるようなダイナミックなポーズから、立ったり座ったり、または横になったり

上半身と下半身の間の気の滞りは、病気や下半身のさらなる気の欠如を引き起こす要因となる


気の流れは人間の目には見えない
暖かい空気がかかとの周りを流れていくよう
腰の周りがひらく感覚もあった。

気功療法
指圧
科学的説明がないからといって、気功が間違っているわけではない。

伝統中国医学 - Wikipedia







THE END

ヒストリーチャンネル 古代の恐ろしい治療法 χ

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数千年の間、謎に包まれてきた古代医学
身の毛もよだつ 痛みを和らげるという魚の電気ショック
頭部に特殊な傷を負った驚きの医療器具
古代の恐ろしい治療法
出血、その言葉は犠牲者の惨たらしい
瀉血と呼ばれる 神の如く崇められた 血液を 手術道具
体にヒルを載せて ヒルを使った治療法
小さな試験管に羊の肉を入れて 血を吸ったヒルの体 小型の吸血動物
ふくらはぎに 人間の血をすって それぞれ125本ずつ生えている昼のは 血液の凝固作用を阻止しようとする
50mm程度の血を吸って満腹になると落ちる
血を吸うたびに伸び縮みする 動脈から新鮮な血液が送られる
血液の供給が阻止されると体は壊死してしまう
古代の人々は 毒蛇を使う治療法 蛇にまつわる謎めいた古代信仰の聖地
紀元前300年頃、不思議な、癒しの力を持つという神殿が神の子、 アスクレピオスに捧げられた
ギリシャにあるエピダウロスのアスクレピオスの癒しのシンボルは、蛇だ
蛇が死者を蘇らせる薬草を持ってきたというアスクレピオスの神話から 一匹の蛇が巻き付いた杖のシンボルが生まれた
死者さえよみがえるという、アスクレピオスの蛇の薬
2300年の間、単なる伝説と思われてきたが
蛇の異薬を作りには、毒を搾り取らなければならない
毒を採取 北アフリカ原産のツノクサリヘビは、一度に大人ふたりを殺すほどの毒を出す
もしこの蛇に噛まれたら、20分から30分で危篤状態に陥るでしょう
古代の蛇使いと同じ手法で毒を採取する
取り押さえたあと、蛇の上あごをビーカーの淵に押し付けて搾り毒をビーカーに集めるのだ
蛇の薬に特定の効能があることは近年の研究でも認められている
神経属はアルツハイマーや記憶喪失の治療薬となり、出血属は心臓病や高血圧に効くという
蛇属のタンパク質
医学の進歩に貢献してくれる
古文書によると、アスクレピオスの患者たちは髪の毛が蛇でできたゴルゴンの薬を飲むことで治癒力を高めたという
魚の発する電気ショックさえ、不思議な癒しの力に変えていた
歴史が始まって以来、 人類は痛みを思いのままに操ろうとしてきた
想像を絶する古代の拷問具から、痛みを消し去る魔法の軟膏まで

人類は昔から痛みと戦ってきた。
古代ローマ、ギリシャ、エジプト、もっと昔の人達もそうだろう
我々は痛み止めと聞けば、アスピリンやモルヒネを想像する
だが、西暦100年頃のローマ人は、全く違う方法を見つけていた
謎の鍵を握るのは、海底に棲む恐ろしい生物、
ローマの歴史家、プルタルコスの記録によれば、なんと電気を発する魚シビレエイを使った痛み止めの方法があったという

古代ローマの文書には、足と関節の激しい痛みに苦しむ患者が海岸に連れ出される様子が描かれている
波打ち際で患者の足を直接シビレエイの上に乗せて待つ
すると、激しい痛みが次第に和らぎ、ついには消えてしまう

当時の記録によると、シビレエイは胃痙攣から梅毒まであらゆる種類の痛みを和らげたという
効果は認められているものの、メカニズムについては何も知られていなかった
危険な生物が放つ電撃が、なぜ痛みに効くのだろう
スペインのア・コルイネにあるフィスステレ水族館で、シビレエイを使った初の検証を行うことにした
海洋科学者のミゲレスは、この魚の恐ろしい電気ショックに秘められた、癒しの力に長いこと関心を寄せてきた

この魚は何世紀もの間謎だった
普段は海底の砂地に身を隠して人の目から身を逃れているのだ
シビレエイの放電は、基本的に身を守るためのものだが、獲物を仕留めるために使われることもある
その時は、獲物の魚に向けて電撃を放ち、麻痺させてから丸呑みにするのだ
シビレエイの謎を解き明かすため、電撃の強さを最先端の科学技術を用いて計測してみよう

実験室

シビレエイの効力が見出された、ローマ時代からおよそ2000年
現代の科学によって、その電気量が明らかになろうとしている
電気を出す器官は二つ
それぞれ1000個を超える細胞から出来た体内の発電所だ
相手を攻撃するときは、脳からこの細胞に信号が送られ電気が作られる

一つの細胞が作る電気がほんのわずかだが、多くの細胞が一斉に発電すれば非常に強い電撃を放つことができる
それこそが、海のスタンガンと呼ばれる所以だ

オシロスコープを使って実験
シビレエイの電撃は20ボルト
古代のローマ人は麻酔にシビレエイを

2千年前にプルタルコスが書き記した驚くべき痛み止めの方法
その有効性を検証
命知らずな古代の治療法
痛みの限界を確かめる

痛みのメッセージを脳へと運ぶ神経伝達物質が、秒速90mを超える速さで神経系統を駆け抜ける
デビットの脳は、水ぶくれができる火傷と、同じくらいの痛みのシグナルを受け取っているはずだ
逃れようのない、強烈な痛み
こんな痛みがずっと続いたら耐えられないだろう
どんな人でも、これほど強烈な痛みから解放されるためなら、あらゆることを試してみるのだろう

シビレエイ、この魚が発する電気は痛みのメッセージを脳に届ける神経インパルスの邪魔をする
結果、痛みは和らぐと考えられるのだ

電気刺激
電気で麻痺した

脊髄には、脳に送られる痛みの分量を調節するゲートがある
私たちは電気を使って神経を刺激することでこのゲートを閉じ、痛みの通過を遮断しようとしているのだ
つまり、指先から脳に伝わる痛みの分量を減らす
指先から信号が出ても脳に届かなければ痛みは感じない
この電機療法理論

痛みを感じなくなる
古代ローマの不思議な治療法

古代のローマ人は、脊髄のゲートや痛みを緩和するための神経刺激などについてはなにもしらなかった
でも、シビレエイの発する電気が痛みを和らげる

インカ帝国の治療法
人間の頭蓋骨に穴を開けていた
ペルーのクスコ近郊、アンデス山脈の高地で、500体を越えるインカ時代の人骨が見つかった
その半数以上に、致命傷らしき陰惨な傷跡が残されている
直径7センチを超える頭蓋骨の丸い穴
戦闘で負った傷にしては、あまりにも正確だ
それは、身の毛もよだつ治療の痕跡
謎めいたインカ文明
外の世界から隔絶した場所で、独自に発展したためにインカの謎が生まれた
人々は他の文明との関わりを持たず、文字も使わなかった
頭蓋骨が見つかった聖なる谷と呼ばれる地域には壮大な都市遺跡、マチュピチュがある
ここは西暦1450年ごろ、海抜およそ2400mの高地に作られた。
切り立った崖に囲まれ、厚い雲に覆われたこの街は、南北に広がる広大な地域に1000万にが暮らしたインカ文明の、秘密の要塞であった
だが人々は、100年ほどここに暮らしたあと、頭蓋骨の謎を残して時の狭間に消えてしまう
近年になって、この謎に迫る法医学的証拠が浮かび上がった
これらの傷を負った人々は、その後も生きていた形跡があるのだ

発掘された頭蓋骨を調べてみたところ、傷を負った部分が回復を始めていたケースが多く見つかった
インカの戦争では主に棍棒のような武器が使われた
これらは、頭蓋骨骨折などを負わせる重要な原因となる

頭蓋骨の損傷、特に陥没骨折の場合、骨が脳の内部へと
入り込んでしまう
この場合、手組みを元に戻すか、破片を摘出しなければならない
頭蓋骨という閉じられた箱の中で出血が起きてしまうと内部が死んでしまう

しかし、インカの外科医はあるショッキングな解決法を思いついた
彼らは極めて洗練された技術を思いついた、脳外科手術だ
手術では、頭蓋骨の一部を切開する。
陥没した部分を取り除くことで、中の脳にかかった圧力を解消するのだ

手術の成功率を調べると・・・この原始的な脳外科手術を施されたあとも、8割のインカ人が生存していた

インカ時代の道具を用いて脳外科手術を行う
まずは髪の毛を削ぎ落として、それから切開
実験では、インカの外科医と同じ道具を使用する
黒曜石で作られた刃物は、スチール製のメスより5倍も鋭い。


とはいえ、インカの患者は麻酔なしで手術を受けるのだ

苦痛を与えると分かっているのだから緊張するはず
しかし、気は確かに持って患者の叫び声を聞いてもためらってはいけない
これは患者のためにしているのだと肝に銘じて手の震えを抑えるのだ
患者の意識がはっきりしていることを除けば、あとは普通の手術と変わらない
黒曜石のメスはすんなりと頭蓋骨を貫通
とても鋭利な刃物だ

頭蓋骨に穴があくまでにかかった時間は、わずか30分。
もちろん手術を受ける当人には長いものだろう
激しい痛みの信号を脳に送らないようにするため、頭部にあるいくつかの神経を切断した
頭蓋骨の下には、硬膜と呼ばれる薄い膜が有り、多くの血管が埋め込まれている
脳を守る最後の層だが、木綿のシャツほどの強さしかない
頭蓋骨を開けたら、硬膜を傷つけないよう細心の注意を払う
傷つければ、対処できないほどの大出血が起こるばかりか、脳の組織も傷つけてしまう
そもそもこの手術の原因である圧力が、この脳の内側にかかっているわけだ
こうな状況で硬膜に傷がつけば、圧迫された脳組織が、練り歯磨きのように飛び出す可能性がある
患者も数秒で死に至るだろう
見たところ、手術は順調に進んでいるようだ
皮膚を蓋のようにめくってある
骨を覆う膜と、頭蓋骨を切り出した
穴の奥に見えているのが、硬膜だ
患者の死因のほとんどは、手術そのものではない。術後の感染症によって命を落とすのだ!!
だが手術を受けたインカ人の8割は生き延びた
頭蓋骨の穴が再びふさがり皮膚が治れば、跡には小さなくぼみしか残らない



ほぼ同時代、イングランドでは1人の鍛冶職人が医学の歴史を塗り替え用としていた
男がハンマーを手に挑んだのは、頭部に打ち込まれていた矢の摘出手術
患者は、中世ヨーロッパにおいて強大な権力を担う皇太子であった

医学の進歩が試される一番の舞台は、戦場だ
近代でも、外科処置の技術を持つ人々が、ベトナムやイラクの戦場に派遣されている
彼らの起源は、2000年ほど前のローマ帝国
軍備の拡大が進むローマでは、軍医という仕事が生まれた
戦場における医学の専門家
従軍医師
自分の軍隊に質の高い医療チームを配備することの必要性を説いた皇帝アウグストゥスの影響だ

ローマ従軍博物館には、西暦113年に作られたトラヤヌスの円柱から型取りをした興味深いリリーフを見ることができる。
それは、前線で働く郡いたちの姿だ
包帯を巻き添え木を当て応急処置を施している
彼らは、現代の衛生兵と同じような道具や技術を使って

技術は進歩したが外科処置や手術の検索は昔からあまり変わっていない
従軍医師は血を止める方法や緊急の切断手術の必要性について関心を持っているはず
皮膚や筋肉、腱などを切断する道具は、メスが使われたことだろう
骨を切るためにはノコギリが必要だったはず
ノコギリは現代の切断手術でもよく使用される

古代ローマのキルススが残した著には、当時すでにメスやフックや鉗子(かんし)が使われていたことが明確に記されている。
なんとこれらの道具は、今も手術で使用されているのだ
現代の外科医も、かつてケルススが勧めた通りに、傷口を清潔にして縫い合わせる
過去の歴史に学ばない外科医は、愚かとしか言い様がない
例えば鉗子(かんし)などは、ローマ時代から現代まで同じものが使われている
素材やデザインは進化したかもしれないが、鉗子(かんし)そのものの用途と、この道具の血流を止めるメカニズムは、時代を超えて全く変わっていないのだ

ケルススが述べた、炎症の4つの特徴というのは、赤み、発熱、痛み、腫れを言い、今では全ての外科医が知っている。
現代の手術室にも、ローマの軍医達が磨き上げた技が生かされている。

だが、いつの時代も、戦場におけるサバイバルは本人の地位や影響力と無関係ではない。
傷付いた将軍や司令官、王や皇帝を救う必要に駆られ、医学は驚くべき進歩を遂げたのだ。
西暦1403年、イングランドの皇太子、後のヘンリー5世は、4000の軍勢とともに反乱の鎮圧に向かう。
シュルーズベリーの戦いだ。
しかし16歳の皇太子の顔はその日のうちに変わり果ててしまった。
「王の軍隊が前進すると、丘の上にいた兵士達が矢の雨を降らせてきた。こうした戦闘を経験したことのある人間はみな飛んでくるおびただしい数の矢によって空が文字通り暗くなると書き記している。甲冑を着こんだ騎士にとっては息をするのも大変な状況。そこでよろめきながら丘を登り、兜の面をあげたとすると、急に顔の部分だけが敵の矢に対して無防備になってしまう。ヘンリー5世はまさにこの状態にあった。」
 
1本の矢が皇太子の左目の下に突き刺さった。
頭蓋骨の内部の15cm以上もめり込むという命に関わる傷。
  Barker「ヘンリー5世はShrewsburyの戦線を離れなかった。顔面に忌々しい矢が突き刺さったまま戦い続けた。」
  Sabin「突き刺さったのはポドキンと呼ばれる甲冑を貫くための矢。外科手術のようにあらゆる組織を通って打ち込まれている。神経もダメージを受けたことだろう。目のすぐ下にある神経は頬の感覚をつかさどる。ここが傷つけば頬に麻痺が残ったはず。矢は上顎洞という空洞がある骨の薄いところを貫いたと思われる。そして鼻を突きぬけ下あごの手前で止まったようだ。頚動脈にもかなり接近していた。」
  Sabin「顔の骨格を消せば矢の通った道がよく見える。即死の危険性がある組織にどれほど近かったかが分る。脳から血液を排出する頚静脈や脳や表情筋に血液を送る頚動脈、それだけでなく脊髄や脳幹にも迫っていた。その組織も損傷を受ければただちにしに至る。」
  皇太子はイングランド中部のKenilworth城に運ばれた。その廃墟は今もひっそりと残る。お供の者がそっと矢を抜こうとするが大失敗、矢が折れてしまった。今やポドキンの矢尻だけがおよそ15cmの深さに残されている。どう取り出せばよいのか、国内にその技術を持つ者はいるだろうか。
  

600年前の皇太子は高熱を出し、脈拍も120を超えていたことだろう。
一刻も早く矢を抜かねばならない。
しかしまずは矢尻の位置を特定することが重要。
Sabin「矢尻を抜くと激しい出血があるかもしれない。
頚動脈を強く押さえる助手が必要。
止血用の綿やカンシもいる。
ネジを回し摘出機の先を広げて固定したら矢尻を前後にゆすってめり込んだ骨からはずす。
そしてゆっくりと引き抜く。出てきた。」
バーチャル手術は見事成功し、皇太子の命は助けられた。
Bradmoreは外科医として成功し、死ぬまで金貨10枚の年金を受け取ったという。
古代の人々は痛みや傷、人体の構造に関して想像以上に進歩した知識を持っていたということが分かった
気味の悪いヒルや毒蛇やシビレエイなどを使った治療は、原始的ではなく時代を先取りした方法だったのだ。
我々の命を守る現代の医学は、古の時代から医療に携わってきた先人たちの努力の上に成り立っているのである。


ディスカバリーチャンネル 科学の歴史 生命

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人類は誕生以来、数々の問いに好奇心を掻き立てられ
悩まされてきた。
宇宙には何があるのか、生命はどうやってここまで来たのか
世界は何で出来ているのか
その答えを探し求める人々が科学の歴史を築いてきた
科学は、私たちの生活を大きく変えてきました。
私たちの世界観や人間観も
科学がもたらしたアイデアやその成果は、私たちの周りのいたるところにある
化学の歴史は実験室の中だけで作られてきたわけではない
そこには権力・情熱・競争心そして偶然のいたずらさえ関わっている
歴史によって科学が作られると同時に科学は歴史を変えてきた

今回は私たちの存在そのものに対する問い
生命の神秘とは?
私たち一人ひとりの体に秘められた大いなる謎
生きているという豊かで刺激的な体験はどうやって作られるのか
生命とは一体なんなのか
生物と無生物の違いはいったいどこにあるのか
生命の神秘を解き明かすこと、それは科学にとって最も古い挑戦の一つ
その答えは、つかもうとすると逃げ去ってしまう
それでも、これまでに多くの秘密が解明されてきた
研究対象は私たちが最も興味のある生き物、人間です

生命とは何か、この問題は古代から延々と議論されてきた
そんな中、西洋では1500年もの間ひとつの学説が支配的
その学説を打ち立てたのはローマの医師ガレノス
ガレノスの学説は、ローマ帝国で行われていた残酷で血なまぐさい見世物から
彼は剣闘士の治療に当たっていた医師
剣闘士は、命をかけて戦う
しかし、たとえ勝っても怪我で死んでしまうことがしばしば
剣闘士の墓が残っている
その碑文を見ると戦いに敗れて、相手の剣や猛獣の牙に因ってトドメを刺されたのではないケースがたくさんあることがわかる
勝ったのに、そのあとの医師の治療がいたらなかったために死んでしまった
ガレノスは優秀な医師だった。彼の前任者は60人もの剣闘士の命を救えなかったのに対し、
彼はたったの4人だった
しかしガレノスは、命を救うだけでなく、命について説明できないかと考えた
人体のしくみを探求し、記録することがガレノスにとってのライフワークであり、彼が後世に残した遺産だった
ガレノスの解剖学理論においては、肝臓は非常に重要な臓器だと考えられていた
ガレノスは、魂が肝臓脳心臓で生まれ血液によって全身に運ばれる。そして、この魂こそ生命の真髄だと考えられていた。
人体とその仕組みについて執筆活動
あらゆる分野を網羅していたが、彼の知識は根本的に間違っていた
人体ではなく動物の解剖から得られた記録に基づいていた
例えば豚や様々な種類の猿、ヤギ、また言い伝えによれば象んp心臓まで解剖したと言われている。
とはいえ、ガレノスの築いた体型は当時としては傑出したものだった。
彼は多大な富と影響力を手にした。
古代ローマの医者ガレノスが打ち立てた人体についての見方は医学にとっての聖典となり、
その後1000年もの間生命に関する最も権威ある学説とされた

ようやく新たな発展があったのはルネサンス期のイタリア
フィレンチェのサンタマリアデルフィオーレ大聖堂イタリアの激動の時代に建てられた
それは、社会や文化が大きく変化した時代、生命に対するアプローチも多大な影響を受けた
ドゥオーモの建設で有名な建築家、フィリッポ・ブルネレスキは物体の新たな見方を作り出した
それは数学を駆使した味方
彼は大聖堂の建物を使って実演した
ブルネレスキは
絵が実物と同じように
立体的に見える
実物そっくりに見えるのは、遠近法のおかげ
遠近法では、並行の線がかなたの消失点で交わるように描く
立体を実際に見えるのと同じように描く
遠近法によって、写実的な絵画がが脳になった
そして、生命の探求においても現実に即した勢家区な記録が残せるようになった
その成果がイギリスのウィンザー城に保管してある
ここにはレオナルドダビンチのスケッチが600点ほど保管されており、その中には人体解剖図もある
レオナルドは、ルネサンスを代表する芸術家。
立体的にものを把握する能力に優れ、頭の中に思い描いたものの構造を
あらゆる角度から素晴らしい技法を用いて紙の上に紙の上に描写できた。
細部まで、克明に描かれたスケッチ
ルネサンス時代の生命に対するアプローチを物語っている。
実に画期的な描写です。
この絵では、筋肉を付け根のところから描いて骨にどうつながっているのかを描いている
こうした図示の仕方も、当時としては画期的で
レオナルドの前にこのような解剖図を描いた人はひとりもいない
レオナルドの解剖図は非常に写実的
ルネサンス以前の様式化された象徴的な表現の人体図とは根本的に違う
解剖図とはどういうものかという概念そのものが中性のもととは全く違う、根本的な変化です。

こうして、ルネサンスの芸術形が人体の解剖学を大きく前進差
体内の構造を知ることは、人体の謎を知ることに新たな道を開いた。
解剖学は、16世紀の学問の中心地であったイタリアの街、パドバでさらに大きく花開く
1594年、パドバ大学に解剖学の構造ができた
現像するものでは世界最古
当時の学生たちはここで人体の解剖を見学
たとえそれまで権威とされてきたガレノスの学説を否定することになったとしても
新しい解剖学を推進したのは、アンドレアスプレサリン
23歳で外科と解剖学の教授となった人物
彼は、人体の構造を細部まで克明に描写した本を出版

実際に人体を解剖して細かく観察した結果に基づき、それまでの説の間違いを数多くしてき
特に重要なのは、肝臓、心臓、そして脳の解剖学的知見です
この三つの部位に関する正確な解剖学的知識がもたらされたことで、これらの機関の働きについての
それまでとは違う、新しい理解が可能となった
ベサリウスは、ガレノスの誤りを次々と指摘
特筆すべきは、ベサリウスのアプローチ
人体を細かく切り分けては、事細かに観察した
彼の研究は、その後の西洋医学の進む道を決定づけた
人体を部分に分解していくことで、生命の秘密に迫ろうという方法
しかしどこまで行っても生命の神秘は後一歩のところで消え去ってしm
ルネサンス時代のイタリアから1500km、17世紀のイタリアは内戦へと向かっていた
いわゆる、清教徒革命
それは、古いものと新しいものとの葛藤
ロンドンにあるセントバーソルミユ病院の一人の医師の心もまた、葛藤に引き裂かれていた。
ウイリアムハービーは保守的な人物だった
ハービーは人体のしくみを探求
その結果、彼は当時の権威とされていた学説を根底から覆した
機能について調べた
彼により、生命への新しい認識が生まれた
人体を、神秘的な存在とはせず物質的に解明しようとする考え方だった
変化の要因となったのは遠近法を利用した写実的に絵画
観察を主眼とした新しい解剖学。
そして、実験を重視するハービーの研究
こうして、人体と生命に対する唯物主義的な実験をする舞台が整った
これらはパドラの松近郊の17正規に作られた時計塔
当時はこの世界を機械のように説明しようという動きが起こった時代だった
ガリレオやニュートンは数学と物理学に基づいた宇宙に対する全く新しい見方を提示した。
彼らば描く宇宙は、まるで時計のメカニズムのよう
歯車やオモリ、滑車などの完全な部品が組み合わさった複雑な機械
人々は自然にも隠されたメカニズムがあるのではないかとかんが
そして人間もまた、一首の機会なのだという見方が生まれた
イタリアの数学者、ジョバンニボレリは、人体の構造に力学の理論を適用し解析
ぼれりは、人体を理解するためにそれを単純化
筋肉を収縮
ぼれりは筋肉に対して着目すべき点は
人体の運動機能を解明するための大きな一歩
彼は、人体の動きだけではなく内蔵も分析
彼は肺の容積や心臓が血液を
人体を非常に単純なモデルに分けって分析

中でも過激な実験したのは、ドイツのフンボルト
神経学者
フンボルトの実験を再現すると
まず筋肉の上に電極を2つ付け、これに電流を流してみる
フンボルトは動物電気が人体という機械を動かす生気の正体なのかどうか確かめようとした
注意深く調節した電気を流したことで、筋肉を収縮

火傷の傷を利用して筋肉に直接電流を流す
荒削りな実験
顔の筋肉に電流を流す
電流を使って人間の体全体を動かすことができるのはないかと考えられる


19世紀、ベルリンはプロインセンの首都だった
強大な軍事力を手にしつつある新興国
その背景には先進的な技術と産業があった
学問に起きても、革新的な研究方法が生まれた
大学では教授と学生が共同研究
近代的な研究所が誕生
孤高の天才の独創ではなく、チームで実験し検証を進める
科学の研究も組織化されシステム化された時代
この変化は生物学に直接的な影響を与え、ついには生命に対する考え方を根底から変える
プロイセンの研究所ではそれより200年も前に発明された技術が大活躍した、顕微鏡です
17世紀、ニュートンのライバルだったロバートフックは顕微鏡を使って画期的な発見をした

顕微鏡で見たもののスケッチ
彼の本、顕微鏡図譜は当時誰も見たことのない絵で溢れていた
奇妙で美しい絵
顕微鏡で見た植物、雪、天然繊維、信じられないほど二雑な構造を持つ昆虫の体
それまで見ることのできなかった細部です
なかでも、薄くスライスしたコルクを顕微鏡で見て描いた絵には、非常に重要な発見が描かれている
細胞です。
フックは、とても良い観察対象を選んだ。コルクは細胞がはっきりと見えるから
世界で初めて描かれた。
小さな部屋のように見えるので、フックは"cell"と名付けた
当時はこの発見の重要性に誰も気づかなかった
細胞の発見はその後200年間、科学の表舞台に登場しない
しかし19世紀半ば、プロイセンの研究所で、細胞が再び注目を浴びる。
生物をより細かく観察できる道具、顕微鏡は研究所に何台も用意
研究が進むにつれ細胞はすべての植物、そして動物にも見られることが分かってきた
あらゆる生物が細胞から出来ていることを発見
これは当時論争を巻き起こした
当時は生物と無生物の違いも、はっきりわかっていません。
細胞に関する発見はさらに続く。

カエルの卵を観察し、驚くべき記録を観察
彼は細胞が分裂して増えていくのを見ることができた
分裂して増えていくのがわかるカエルの卵が
最初はどれも同じだった細胞が、次第に特殊化し、体の各部を形成
たった一つの細胞が分裂し、全身の細胞が作られるプロセスが観察された初めての例
このようにして生まれるのはオタマジャクシだけではない
顕微鏡によって、生命の神秘の二つの事実が明らかになった
地球上のあらゆる生物は、細胞によって出来ていること
そして、細胞を分裂によって増えるということ
細胞を理解すれば生命を理解できるはず

当時、最も高性能な顕微鏡を使っても、制度が低く
透明のシミの中に細胞核がかすかに見えるだけ
見えないものを言えるようにすること、これが生物学にとっての課題

1850年代、合成染料が生まれた
色の世界が広がった
ファッション市場で需要が高まり芸術の世界も活気づいた
合成染料はドイツの化学工場で大量生産
それが生物学に恩恵をもたらした
様々な化学薬品からなる合成染料を使って
細胞の各部を染めることができるようになった
細胞核だけを染める薬品もあるし
細胞膜だけを染める薬品もある
こうして、初めて細胞ん愛撫が見られるようになった
細胞内の膜や、タンパク質構造が次々と発見された
中でも重要だったのは、核の内部にある染色体です。
染色体という名前は、科学的な染料を使って染めたことからついたものです。
染色体は、細胞分裂の際に重要な役割を果たす
生命のひみつが、隠されているかもしれない。

染色体発見の背景には、現在のドイツ、プロイセンが大国に成長したことがあった
国内に近代的な工場が作られ、工場で合成染料が大量生産された
こうして、生命の秘密にもう一歩のところまで近づくことができた
しかし、ひとつの問題が解決されると別の問題が立ちはだかるのが科学の常
染色体が発見されたら、それがどのように自己複製されるのか解明しなければならなかった。
これは難問です。



科学の歴史は、意外な展開に満ちている
次の舞台は、一見、生物学とは何の関係もない街、そこは名前のない街、地図にも載っておらず一般の人々はその存在すら知らなかった。
しかし、電力消費量はNY以上
現在のテネシー州オークリーで科学実験が秘密裏に作られていたプロジェクトです。
マンハッタン計画、世界初の原子炉を作るための実験
この施設で広島に落とされた原爆に作られたウラン235が作られた
原爆につく割れた64キロのウランのうち、純粋なエネルギーに変換されたのはほんの0.5g
しかし、結果は恐るべきものだった。
その瞬間、人類の歴史が大きく変わった。
化学の歴史も。
膨大な死をもたらすテクノロジーの誕生は、生命の死にも影響を与えた
原爆の開発に関わった化学者の中には、
その多くが生命に貢献する研究をするために生物学に転向した

戦後、物理学者モーリスウィルキッズはロンドン大学のキングカレッジで染色体の研究に着手
彼の研究は20世紀最大の発見の一つにつながっていく
私たちの、生命に対する理解は大きく変わる
ウィルキンズはまず、染色体の中に存在する、ある化学物質の調査に挑んだ
必要なのは、食塩水。
試験管に注ぎ
食器用の洗剤
そして冷たいアルコール
繊維のようなものが見える。これこそが私のDNAです
今日では、DNAこそ、生命の真髄だと言われている
しかし、本当にそうなのだろうか
1950年代には、まだDNAのことが詳しく分かってなかった。
分子構造を改名し、その働きを知ることができると解明
ウィルキンズは、X線回折と呼ばれる方法を用いた。
DNAにX線を当てると分子にあたって、回折という現象を起こす
この回折のパターンを分析することで、 分子の形を算出できる
”分子の影”てきな・・・
ウィルキンズと一緒に研究に携わったのがロザリンドフランクリンでした
抽出した線上のDNAが、ペーパークリップで作った台座にちゃんと残っている
彼女はDNAの構造を解明できると信じ研究を続けた
しかし、彼女にはライバルがいた
ケンブリッジ大学のチームもまた、DNAの構造を研究していた。
そこでは、元物理学者だったフランシスクリックとジェームズワトソンが、分子模型を製作中だった
彼らは1953年4月、DNAは二重螺旋構造であると発表
ワトソンとクリックは栄誉を手にしました
しかし、実は彼らはフランクリンの写真を見ていた
フランクリンは、それを知りませんでした
これがあったからこそ、自分達の理論を完成できた
DNAの構造を解明できたのは、DNAだったと言える。
2本の分子の鎖が、らせん状に絡み合ったこの形なら、細胞分裂の際に起こる自己複製のプロセスを
明確に説明できる
生物学の長年の難問を解く、鍵ができたのです
DNAの研究は、新たな生命の科学の基礎となった
しかし、これで終わりなのか?
この50年間で、DNAに関して多くのことが分かってきた
その組成や機能などだ

DNAを、人工的に作ることさえ可能になった

しかし、DNAだけでは生命を作り出すことはできない
DNAは設計図に過ぎず、それを他の分子が読む必要がある
さらに、DNAが細胞内の物質によって修正されることもある。
全ては相互に関連しており、生命を一つの要素の還元することはできない
生命を作るに、細胞全体が必要なのです

人体の中に何があるのかを探る過程で、多くの発見があった
その中から現代の生物学が生まれた
しかし、最先端の研究で、生命を単純な要素に還元して理解することはできないことが分かってきた
生命の本質は複雑さにあるのだ
おそらく将来、細胞の中の全ての要素がどのように働き合っているのかが解明されるだろう
しかしその知識は、たった一つの細胞に関するもの
私たちの体を作っている何十兆という細胞が、どう働きあっているのかを解き明かすのはさらに先の話だ
生物学は、今日に至る長い道のりの中で、たくさんのことを明らかにしてきた
しかし、ゴールはまだまだ先
生命の神秘はいつも、人間の手から逃げ去ってしまうのです

ディスカバリーチャンネル 女性のオーガズムの研究

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#1がない・・・・・・

性的な内容
なぜ女性もオーガズムを感じるのか
科学のために、MRI装置の中でオーガズムを再現する
自分で刺激をしてもらう。
大脳皮質の感覚屋だけが活動
正規への直接的刺激を受け取る部分
そのとき、クライマックスが近づいていることを示す
脳の奥にある、海馬が反応
海馬は、感情と記憶を司る部分
脳の活動が活発になってきた、もうまもなく
MRI画像に、火花のような反応が映し出される
大脳皮質運動と小脳が激しく活動し筋肉が縮小し、快感を司る側坐核が活動をはじめると、さらに30箇所に活動が広がり・・・
オーガズムの間、脳のほぼ全ての領域が活動
大脳皮質、小脳、視床下部、脳幹など脳の様々な部分の活動が観察された
脳の広範囲が一度に働く活動はほかに例がない
実験では、酸素が利用される量を下に脳の活動を測定
オーガズムが脳のすみずみにまで酸素や栄養素を行き渡らせていることを示している
脳に悪影響を与えるわけでなくむしろ健康的

気分はちょっとハイ

オーガズムは、単に体が反応するだけでなく、心地よいもの
オーガズムがs脳のあらゆる部分を活性化させることが明らかになった
何のためかわかんないけど・・・

作家のメアリーローチは性の研究の歴と現代女性の性生活に関する本を書いた

オーガズムには個人差がある
自分だけが感じやすいのか
調子の良い日ならリップグラスを塗るだけでイキそうになる
触れるのは膝の内側とか
個人差がある
セックスは生殖行為でしかない

女性のオーガズムは生殖を促すためのご褒美ではなく、妊娠初期の母親の胎内にいるときの 
胎芽と呼ばれる時代の名残だと考えている。 
妊娠初期には男女の体は同じ
その間に、オーガズムに関する筋肉や神経が既に作られている。
男女が分化する前から、体に備わっている
オーガズムも必要なのは男性だけだが、もともと同じ体だったために女性にもあるというわけだ
教授は、この現象を”素晴らしきボーナス”と呼び、
女性のオーガズムに生物学的役割はないと考えている。

女性のオーガズムを理解するためには、まず、女性の体の構造を理解する必要がある。
クリトリスの構造
勃起性の組織
性行為で刺激を受けるとクリトリスに血液が充満

性の研究
超音波を使ってクリトリスの構造を調べている
クリトリスの全体像が明らかになったのは、1998年のこと
クリトリスは単なる小さな突起ではなく、その奥に、はるかに複雑な構造を持つ器官
2つに枝分かれした勃起性の組織が、膣を取り囲んでいる
性器に力を込めるとクリトリスが動く
クリトリスは外陰部に見えている小さな突起だけではなく、もっと重要な器官

性行為中の女性器の働き

 体の内側の、クリトリスと膣に直接的に刺激を与えることによって女性の体にどんな反応が引き起こされるのか超音波で調べる。
 まず充分に興奮を高めて・・・
 性行為を観察することで、ペニスや膣、それにクリトリスが動く仕組みが明らかになった
 クリトリスがペニスによって引っ張られている・・・
 クリトリスが繰り返し引っ張られ押しつぶされている

女性器はダイナミックな動きをする

挿入行為を通して刺激を受けている間、
クリトリスは外側だけでなく内側も大事
タブーを打ち破るこの研究は、女性の体で最も敏感な部分に光を当てることになるかも


Gスポット
膣の中で鋭敏な場所
仰向けに寝て、(短針が)11時から12時の方向
膣への刺激でオーガズムに達するのは、Gスポットがあるためとされる
Gスポットという特定の場所があるのではなく、ペニスが膣壁を圧迫し、体の奥へ刺激が伝わる

クリトリスはもちろん、尿道とか膣壁や性腺、神経、筋肉などがすべて総合的に働き合って快感を生み出す
そこに至る過程は人それぞれ異なる

女性のオーガズムは、1つの器官の反応ではなく、様々な器官がともに奏でる交響曲のようなもの
調和のとれだ働きで生み出されるこの高度な現象が、胎芽の頃の名残に過ぎないとは思えない。
男性のオーガズムが平均6秒なのに対し、女性は20秒ほど続き複数回得られることもある


性の研究の最前線では、今か学者たちが体と脳の両面からオーガズムの
全貌をつかもうとしている。
 オーガズムは、まず肉体的な興奮から始まり、心拍数が上昇し酸素を取り込む。

男性の反応は明白
 ペニスの海綿体に血液が充満し、勃起が起こる
女性には、様々な変化が訪れる
 膣壁は血流によって膨張。それに伴って子宮頸部が押し上げられる
興奮が高まり男女ともに心拍数が跳ね上がる 


瞳孔が拡張するのは光を取り入れるため
体中の怪我逆立ち、汗ばんできて、血流が一気に増加
挿入は、ペニスからの刺激が膣内のお腹側の壁にある、いわゆるGスポットを通して
充血したクリトリスへと伝わる。
オーガズムが近づくにつれ、男性も女性も脳の活動が徐々に活発になる
反応を示す脳の部位は30ヶ所以上です。
クライマックスに達すると、視床下部からの命令でオキシトシンというホルモンが血液中に分泌される。

男性においては、ペニスの根元近辺にある筋肉を収縮させ、射精を促すというホルモン
一方、女性の膣はオキシトシンの影響で0/8秒に一回の速さで小刻みに痙攣
快感は20秒ほど続き、そして終わる・・・・・・

女性のオーガズムが、妊娠を成立させるために大きな役割を果たしていると確信

オーガズムが、女性の体内に入った精子に与える影響を調べる

カテーテルで人口精子を膣から2ミリリットル注入して、子宮に吸い込まれるようすををモニターで観察
人口精子の注入

人口精子が発している放射線を捉えて

オキシトシンを駐車して反応を確認
膣から子宮にかけての筋肉が収縮
すると、人口精子が目覚しい動きを見せる・・・
オーガズムにより、女性器がポンプのように働き、精子が卵子を目指して進んでいった
子宮が活発に収縮
さらに、精子はただ上に進むだけではなく、目的にかなった方向へ進む
右か左、どちらか一方の卵管を目指すのだ。

理由はまだ解明されていないが、
オーガズムによる子宮の収縮は、排卵間近の卵巣のほうへと精子を導く
これで、受精する可能性は高くなる

オーガズムを感じたほうが、妊娠の確率がより高くなる。
オーガズムは道に迷った精子を導く手立てであり、万全を期すための予防策
単なる体の反応以上の意味があるという研究

オーガズムの効能は、私たちの普段の行動にも及ぶ

女性のオーガズムの生理学的な仕組み

オーガズムは、人間の行動にも影響を与える。

人間のリアルな整体
男性のオーガズムは子孫を残す行動に対するご褒美として進化
女性のオーガズムにも褒美の役割があり、さらには特定のタイプの男性を選択することにも関わっている

女性のオーガズムの頻度は、相手の男性の身体的魅力と高い相関関係
女性は、男性の外見に魅力を感じている場合ほどオーガズムに達しやすい。
多くの人が魅力的と考えるのは、左右対称の顔
顔の対称性、これは、科学的に認められた良い遺伝子を示す指標で、病気に対する抵抗力が高く、遺伝子の突然変異も少ない

オーガズムのような強烈な反応は、なにか特定の行動を引き起こすためにある
遺伝子の質が高い相手の場合、女性がオーガズムに達しやすい
オーガズムには、女性に良い遺伝子を持つパートナーを選ばせる働きがある

オーガズムは強力な進化のメカニズム
女性が最適なパートナー、すなわち最も強い遺伝子を持つ男性を選ぶよう仕向ける
進化の過程において、それは強力な遺伝子を子孫に伝えることを意味する。
オーガズムは、最高の男性へと女性を導いてくれる

オーガズムの満足度はある一つのこと、すなわち”愛”に関係している。

脳の活動パターン
恋人の名前が表示されると、脳が無意識に反応して、その度に変化が見て取れる
恋人に熱い思いを抱いている場合、脳が特別な反応を示す
衝動的な行動に関与する、”島(とう)”と呼ばれる領域が関与
恋人に夢中になっている女性と、そうでない女性

愛情の深さとオーガズムとのあいだにはは密接なつながりがある
相手の男性を熱烈に愛しているほど、満ち足りたオーガズムを体験することができる
愛するパートナーとなら、より良いオーガズムを感じることができる。
勿論、愛する相手がいなくてもオーガズムに達することは可能。
マスターベーションでも、脳の広い範囲が刺激されることに変わりはない。
しかし、深い愛情を感じてる相手の性行為では、脳にさらに別の反応が起こる。
その一例が、”記憶”だ。

満ち足りたオーガズムの記憶は、残像のように何日も脳にとどまる。

パートナーとのオーガズムで、快感や満足感を得られると、その感覚が脳のある小さな部分に
記憶として蓄えられる。
そして、その記憶が引き金となって同じパートナーとの次のオーガズムは更に良いものになる。
つまり、愛があればオーガズムの快感はどんどん増していくということだ。
この現象には、男女の絆を高めるとの説も


一般に、両親が別れることなく協力して子育てすれば子供が無事に育つ可能性は高くなる。
女性のオーガズムは、パートナーと長期的な関係を結ぶことに対するご褒美なのかもしれない


オーガズムの役割
生殖行為や人間の行動、さらには男女の関係にまで様々な影響を与えている
オーガズムがもたらすのは満足感、健康、快感、精子の誘導、安らぎ、ご褒美、幸せ・・・
様々な影響がある中、研究者が口を揃えていうのは”良い影響がある”ということ








一方、医学の立場からは・・生殖器以上に脳と関係ある
性生活をバラ色に変える

慢性的な疼痛の治療が専門の医師

患者の背中に電極を挿入して、脊髄に働きかけ痛みの伝達を遮断
痛みを別の感覚にすり替える
ちょっとチクチクする程度の我慢できる痛みに

足の神経を探していて、誤って正規の神経を刺激してしまったんだけど・・・
脊髄は情報の伝達路
脳も生殖器も、脊髄を通してやり取りしている。
そこに、脳への信号と性器への信号を人工的に与えることができる。

性的興奮は、まず脳で始まり、生殖器へと伝達される。
それを受けて、性器は膨張し、外から刺激を受けると、脳に信号を送り返す。
このやりとりをを繰り返し、興奮が徐々に高まっていく。

性的な機能障害に対する画期的な装置
女性のオーガズムには脳が大きな役割雨を果たしていることが証明された。
実は、一部の女性は脳への刺激のみでオーガズムに達することができる。
想像力を駆使して、考えるだけでオーガズムに達することのできる女性もいる。

心拍数が上がり呼吸が早くなる。
快感をじっと思い浮かべ、(下半身全体に意識を集中して)
それで、オーガズムが来そうになったら、一気に解き放つ
それだけだ。


女性はただ考えるだけで、直接的な刺激がなくても達することができる。
性交によるオーガズムと全く同じ反応が起こる。
脳が体の反応を引き起こしているのだろう。
例えば、手の感覚を思い浮かべると、大脳皮質のそれに対応する部分が活動し性器も反応

女性の体の中で、オーガズムを得るために最も必要な期間は脳であることが証明された。
100年前までは医学会でも存在が認められていなかった女性のオーガズム、
現代の科学で、そこには想像を絶する力が秘められていることが分かった。

複雑で高度なクリトリスの機能、広い範囲に及ぶ脳の活動、生命の誕生に一役買い、
健康な父親候補へと女性を導き、そして男女の絆を強める。
それがオーガズムだ。

オーガズムの神秘を解き明かそうとするか学者たちの挑戦は続いている。
謎に包まれた女性のオーガズムにはまだまだたくさんの秘密があるのだ、

THE END 

ディスカバリーチャンネル 脳科学 未知のフロンティア 記憶

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すべてを記憶する能力って?
よし、それじゃあ、簡単なものから始めよう(計算問題)

今、世界中の神経科学者や脳科学者たちが、超人的な記憶能力を持つ人を研究している
数字を記憶するスペシャリストとか・・・
Beautiful Mind
人間の脳は、謎に満ちている
中世の時代にもインターネット時代にも、交響楽の作曲から凶悪犯罪まで、脳はあらゆる人間の活動に関わってきた
実際に思考している最中の脳を観察
奇跡のような働き
その奇跡を体現する人、サヴァン症候群と呼ばれる機能を持つ人が世界中に100人いる
一方で、多くは知的障害を持っており半数は自閉症
果たして彼らは天才か?
百科事典の最初の八巻を暗記
上空をヘリで一回ロンダだけで街の小サイズまでかける
まるでビデオみたいに記憶を保存して置ける
そしてそのビデオを巻き戻し、再生し紙に描く

体に触れられるのを嫌がり、物音に怯えていた。
しかし、6歳の時人版でピアノを弾けるようになり7歳で作曲を始めた。
自閉症で、牛の心がわかるが、人間の言葉は苦手なもの
人類で自閉症を促す傾向がなかったらアインシュタインは生まれなかっただろうが、それが自閉症の傾向があまりに強いと言葉を操られなかったりする
普通なら転載と呼ばれるはずだが、サヴァン症候群は特殊な能力と同時に知的能力の欠陥がある
サヴァン症候群は、人間の脳を知るために不可欠

サヴァン症候群に関する調査・・・・・
バスの時刻表に一度目を通しただけで全てを記憶
同じようなケースを世界中から
彼らは、とてつもない記憶力を持ち、数学芸術音楽雑学に秀でている
にもかかわらず、通常の社会生活を送ることはむつかしい
今日では、脳科学の分野でも注目を集めている

障害を持つ人たちが、秘められた能力を
健常者の脳の機能の一部を一時的に停止し、人工的にサヴァン症候群と同じ状態を作り出せる
巨大なくるみを思わせる外観、しかし半熟卵のように柔らかな人間の脳
1千億以上の神経細胞ニューロンからなるこの機関が、人間の思考を司っている
思考とは一体何か、天才はどのように生まれるのか、その答えを知りたいという思いから、傑出した能力を発揮した人の脳が保存してある

最新のテクノロジーによって、脳を詳細に研究することができるように
中学では、落第点をとってばかりいたが超人的な頭脳の持ち主
天才的な数学的能力

MRIを使えば、どの脳細胞が活性化しているかミリメートル単位で計測わかる
活性化している部位は、酸素と糖の消費量が増大するので血流の量が一時的に増える
脳内の代謝の変化を正確に記録
3Dモデルとして、映像化される
血流や脳の各部の連携の変化を見ることで20年前のことを覚えている人とそうでない人の違いを実際に観察できるように。
例えば、アルツハイマー病の患者は数時間、数分前のことも忘れてしまうことがある
様々なことを観察することで、記憶の秘密に迫る

生まれたとき脳の中にカラの
ハードディスクのような領域があって、そこにいろいろ書き込むことで人格や知能が形成されると考えがちだが
サヴァン症候群の場合は、学んだことのない知識を持っていることがある
事故やてんかん、心臓発作をきっかけに、後天的にサヴァン症候群となる人もいる

野球ボールが頭に当たった事で、訓練など一切していなくても、事故後の日付、曜日、その日起きたことまで記憶できるように

日常生活の中での記憶に長けた
野球のボールが当たった場所を指し示すオーランド
1972年以降の気象データについて、オーランドは完全に記憶できるようになった

一つの脳に入るほどの記憶じゃない、20年前だ
私たち全てにこの能力が秘められて

サヴァン症候群のような能力はあらゆる人の脳に眠っているが、普通の人はそれを抑圧してしまっている

俳優と画家、ミュージシャンもやっているけど・・・・
正直、頭に怪我をしてまでそんなことをしようとは思わない
そんな平均的な脳と比較
記憶にはいくつもの種類があり、脳の別々の層に属することが分かっている

私の心臓はドキドキしています。体を固定されたまま、大きな音を立てる機会の中に入っていくから
自分の脳を映像で見ることが
心拍数が高まるのは、脳幹と呼ばれる部分が体を警戒モードに入れたから
その反応が正しいかどうかは大脳皮質が判断


大脳皮質は非常に発達していて、そこには膨大な数の神経細胞が存在し、ネットワークを形成。とても複雑なネットワークでそのつながりを数えたら320万年かかる
一方、私がパニックを起こしているのは大脳辺縁系の仕業。
感情的な記憶を司る部分で、理性を司る大脳皮質を圧倒する力がある。
私の意識的な記憶は、大脳皮質にある。そこには神経細胞同士の接合部分、シナプスがおよそ5000億個ある
シナプスは情報を伝達する。ひとつのシナプスにそれぞれ10通りくらいの活動パターンがあるとされ、
記憶はこのシナプスの結合パターンとして蓄えられる
一説では、全宇宙に存在する分子を一つ一つ当てはめてもあまりあるほど。
理論的には脳は無限の記憶容量を持っている

経験はすべて記憶されるが、必ずしもそれを引き出すことができぬ
引き出すためには、記憶が何らかの感情と結びつかなければならない
たとえば、70歳の誕生日とか結婚25周年とか覚えているのは、そこにいわば感情のタグが付いているから


あらゆる物事を純粋なデータとして記憶
2000年分のカレンダー、世界中の歴史的な日付、聞いたことのあるすべての音楽をすべて覚えている
一方で、車の免許も取れず、歯を磨くことも、自分で服を着ることもできない。彼の脳では処理しきれないのです。
金はこれまで一万二千冊の本を読み、そのいちご一句を覚えている。どの本も一回きり読んだだけ
図書館の本棚の一〇〇個分の本が、彼の脳に記憶されている。
百科事典のような脳、それだけではなくとても暖かい心の持ち主

難なく状況を判断できる
ほとんど意識することなく、瞬時に前からくるj人を避けるし、ちらりと見るだけで車の速度がわかる
必要な情報に集中するために、膨大なディテールを無視している
たとえ機能と服装が違っていても知り合いを見分けることができる。
無意識のフィルターが、私が何を見、何を記憶するのかを選別している。

大脳皮質は、言葉にできる全ての情報を記憶するが、私はすぐにその情報を引き出せなくなる。
はっきりとはわかっていないが、それには大脳辺縁系の二つの部位が関係しているのです。海馬と扁桃体です
これらが記憶と感情を結びつけるので、だれかの誕生日を忘れても子供の頃の遠足のことは思い出せるのです
私が毎日見るものは、記憶によってふるいわけられるのです。 だから同じエスカレーターに乗っていても、ひとりひとり見ているものは違うのです。

この複雑な世界で生きていくために、私たちの脳には過去の経験をもとにした枠組みが作られている。
私たちはその枠組みを通してものを見る
だから細かい部分が変わっても気づかない

彼の驚くべき脳の秘密にUS NASAが興味を示している。
キムは、枠組みを通さず物事を見ている。

生後まもない頃のキムは、知的障害児として扱われていた。
読んだ本はすべて覚えているが、
四歳の時に百科事典八巻全てを暗記し、そのほかにもアメリカ国内のすべてのハイウェイ、市外局番、テレビ局を覚えた。


周りの人からのフィードバックがサヴァン症候群を増大させる。

私たちが日常的に使うのは、意味記憶と呼ばれるもので、広く浅い記憶です。
サヴァン症候群は手続き記憶と呼ばれるものを使っている。非常に狭い領域を極めて深く記憶するもので、事実上、無限に記憶することができる。

数字の世界に入り込んでいます・・・
私たちが毎日新聞を読むのと同じようにサヴァン症候群は兵香港の計算をするのが日課

しかし、なぜサヴァン症候群の能力は、狭い領域に限られているのでしょうか?



ディスカバリーチャンネル 脳科学 未知のフロンティア 記憶 #5     0:03

本と音楽に夢中
一度でも聞いたこの音楽は完璧に覚えている
まるでインターネットの検察エンジンのように、脳に蓄えた知識に細部までアクセスできる

始めて自転車に乗るときはペダルに足を乗せてバランスをとるだけで大変だが時期に体で覚えてしまう瞬間が来る。これが手続き記憶だ。サヴァン症候群の記憶もこれと同じで自分がどうやっているか意識していないのに、自動的に記憶される。

専門家によると、私たちの行動や反応の90%は無意識の記憶にコントロールされていると言われる。例えば記憶を運転するとき、ブレーキやハンドルなどの操作はほぼ無意識に行うので、意識を道路状況に向けていられる。サヴァン症候群はこのようなタイプの記憶をあらゆる知識の記憶に使っていると考えられている。

私たちが物事を知覚したり知識を記憶するとき、大脳新皮質と辺縁系の間で、情報伝達が行われている。
一方日常的な動作をこなすための機能は脳の深い部分にある。人の表情の意味を絶え間なく読み取ったり、日常動作をコントロールしたりといった無意識の移行道は、サヴァン症候群の能力の秘密もこのp部分にあるかも

私たちの行動の多くは、無意識に行われる。
意識的に判断して行動していても、その背後には無意識の衝動があります。いったい、誰が主人なんでしょう
本当に、自分の意志などあると言えるのでょうか。


ポーターがロンドンの街で途方に暮れている。
彼は、ホテルに戻ることも人に助けを求めることもできない。
電話帳の中から、彼を夢中にさせる素数を探す。
自閉症というのは、自分の世界にこもるということ。外の世界を締め出せる。
私たちは通常あれやこれやと考えるものだが、この子はすべてを排除して数字のことだけを考えることができる。


数学的能力に関するある仮説
頭頂葉と呼ばれる脳の部位に、数の認識に特化した脳細胞、すなわちニューロンのグループが存在するというもの
その原型はライオンやサルや鳥や猫の脳にも見られるはず
その機能は、環境の中にある、数に関わる要素を意識すること
このニューロンのグループが存在しないと、数や計算に関わることを学ぶのが難しくなる
この能力が基礎となって数の能力が発達するのです。

普通人の脳は必要な時期奥を選択し

膨大な脳を


記憶とは詰まるところ、無数のニューロンに発生する電気的科学的刺激のパターン
ここに、1万2千冊の本や初恋の思い出や驚くべき才能などが詰まっている


人間の脳細胞は常に入れ替わっている。
ということは、何らかの方法で電気化学的な刺激のパターンが、新しい脳細胞にも受け継がれなければ記憶は消えてしまう。このメカニズムについては、まだ研究が始まったばかり。


 THE END

ディスカバリーチャンネル 生贄の歴史 権力の証明 

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手足を切断したり、首を絞めたり胴体を切断したり・・・
生贄の目的は神を喜ばせるためだけではない
誰が権力を持っているのか、他の人々を痛めつけて示した
富と権力を得るために、生贄を利用した者もいたのです。
(斧を使って・・・・・・)
多くの生贄を神に捧げたものほど、大きな権力を得た

生贄は単なる殺人ではない
神をなだめるために行われ、宗教的な意味合いがあった

殺人は現世での利益のために行われるが
生贄は超自然の力を得るために行われた
初期の文明が築かれた頃、人々の日常は過酷だった(嵐・洪水・干ばつ・飢え・貧困etc)
人間の運命を握るのは、神々や霊界の祖先だと信じられていた
神や祖先が絶大な力を持っていたのだ
力を分けてもらうには、犠牲を払うしかなかった
古代の人々は、食べ物や酒、動物の肉を捧げた
そして人間の命も
生贄の習慣は、エジプト文明の初期から存在していた
紀元前3000年、古代エジプト、ピラミッド建造の約400年前
古代エジプト人は死後の世界を重要視していた
古代エジプト初期の首都、アビドスへ向かう葬列
そこには王家の墓がある
エジプト初期の王、ホル・アハ別名”戦うタカ”が死去
来世においてもその権威は衰えないとされ、優秀な側近の同行が求められた。
葬儀の列が墓に到着すると、王の側近の1人である高位の貴族が前に歩み出る
20代半ば、人生の盛りですが、自ら進んでその命を終えようとしています。
古代エジプト人は、楽園に行けるのは王と、王に殉死した者だけだと信じていた
彼らは生贄が悪いことだとは考えていなかった
王に仕える、という崇高な目的のために、命を捧げ永遠の命を手に入れられる
銅製が青銅器のナイフによって楽園への扉が開かれると信じられていた
5000年後、考古学者たちがホル・アハの墓の周りから35人の若い男性の骨を発見
彼らは王への生贄だったのでしょうか

大きな墓の周りに小さな墓があったら、考古学者は即座に生贄ではないかと疑う

しかし、その節には異論もある。
彼らが生贄だったという証拠は十分ではないとして、自然死だと考える研究者もいる
生贄の習慣があった可能性を示す最も有力な証拠は当時の壁画だ
男が喉を切り裂かれているように見える
喉を切り裂くと痕跡は残るのか?

彼は外科病理医のスコットネルソン
人の軟組織、外科手術、解剖の専門家だ
模型の喉を切り、その痕跡が残るか試す

これは医療用の模型です(胸から上の人体模型)
人間の首の筋肉は非常に厚くて胸骨から頭の裏まで伸び
胸鎖乳突筋と呼ばれる

エジプトの神官は、首の構造を知っていた
首の下の方を切れば喉頭に当たり、痛みと出血が生じるだけで絶命はしない
この模型の中には血液に見立てた青い物質が入っている

首の厚い筋肉を切るのは大変だ
今、頚動脈と気管に刃を入れてみる
非常に迂回傷となり・・・

これが筋肉で、気管の奥まで切れている
椎骨を取り出してみよう・・・取れた・・・
椎骨と刃の跡がしっかりと残っている
エジプトの墓からも、同じような跡のついた椎骨が見つかっている
生贄が行われていた証拠だ

ホル・アハの墓で、生贄の男性が楽園を思いはせ、死の恐怖と闘っている
頚動脈をドクドクと血が流れる
神官が男性の喉を切り裂き動脈を切断
男性は王のもとへ旅立つ
これで終わりではない
さらに34人の若者が生贄となるのだ

首に傷のない遺骨もある
ホル・アハへんも生贄の一部は違う方法で殺された
この若者には、ナイフは向けられません
彼も来世を信じ、穏やかな気持ちで神官の前に立ちます
しかし、来世を約束されても首を絞められると体は抵抗します

絞殺はとても残酷な生贄の殺し方です
絶命まで時間がかかります

新刊はロープを使い・・・
首を絞めるとまず気管が潰れ、肺に空気が供給できなくなる
さらに占めると頚動脈を圧迫。脳への血液の供給は止まる
25~30秒で生贄は意識を失うでしょう
しかし、これで終わりではありません
死に抵抗して手足をばたつかせ、けいれんを起こすはずです
神官は生贄が絶命するまで強く絞め続けなければいけませ
非常に苦しい死に方です

遺骨から絞殺の跡を見つけるのは困難
しかし、ホル・アハの墓の周りから発見された35体の遺体の中に証拠となりそうな頭蓋骨があった

生贄の頭蓋骨の歯の部分を見て、象牙質にシミがあれば絞殺の可能性がある
絞殺時、歯の血管が破裂することもある。それがシミになるのです
紀元前2900年代に新しい王朝が誕生し、このような生贄は行われなくなったようだ
刃の跡や絞首の跡が残る遺骨は見つかっていない
彼らは気づいたのでしょう、殉死によって、次の王朝の側近となる人材が失われてしまうと。
優秀な人材を生贄として捧げてしまったら、残されたものが困りますから
新しい王は側近を残して繁栄を続けようとしたのです

その後、王の墓には生贄ではなく、 側近の像が副葬された
側近を模した像が埋められた
 来世ではこれらの像が人間になり、王の要望に応えると考えられていたのだ
 
エジプトの生贄の習慣は紀元前29世紀に廃れた・・・
しかしその頃、中国では生贄の歴史が幕を開けようとしていた
5000年前、エジプト文明が栄えていた頃、中国中央部の文明もまた、全盛期を迎えようとしていた
殷王朝です
殷の人々もまた、死後には来世があると信じていた
古代中国では他界した祖先が霊界で生き続け、 人々の生活環境や未来を支配しているとされた
祖先を喜ばせることが重要であり、殷の人々は生贄を捧げることが必要だと考えた

紀元前1250年、中国北部の安陽
異部族が殷王朝の皇帝武丁に降伏した
残酷な運命が彼らを待ち受けます
皇帝が鋭い斧を手に近づき・・・捕虜が頭を下げ、皇帝が叫びながら斧を振り下ろし・・・
捕虜の心臓は高鳴り、衝撃の瞬間を迎えることに!!!
幸運にもこの捕虜は即死でした
皇帝から祖先への捧げ物です
祖先は生贄と引き換えに皇帝を援助し続けてくれるのです

殷の人々は祖先崇拝を重んじた
自分たちは敵に打ち勝った優秀な子供だと祖先に示す必要があった
捕虜を犠牲にすることでそれを証明しようとしたのだ

残酷な生贄の儀式の詳細が、3000年前の甲骨文字で記されている
当時の人々は甲骨文字を使って、祖先と交信し占いを行った
彼らは牛の骨や亀の甲羅に祖先への質問を刻み、それを火の中へ
神官が甲骨の焦げ具合やヒビを見て、祖先の返答を読み上げたのです

甲骨には祖先への質問などが刻まれました
未来を占う方法だったのです
生贄について質問した場合もあった
12通りのささげ方が甲骨に記されている
”斬首””胴体の切断””手足の切断””殴殺””切り刻む””失血死させる”
”生き埋めにする””溺死させる””焼死させる””ゆでる”
”生贄は斬首にするべきか”などの質問が甲骨に刻まれた
祖先の返答はほぼ”Yes”
生贄の骨が甲骨の役割を果たす場合もあった
生贄を殺害後、頭蓋骨の肉をはぎました
その頭蓋骨に占いの良い結果を刻み、トロフィーのように保管したのです

当時の最も残酷な生贄の殺し方の1つは、”胴体の切断”
殷の将軍が捕虜を広場に連れて行き・・・祖先の要求に応えるためだ
祖先に祈りを捧げてから斧を振り上げる
恐怖の叫びを上げる捕虜の胴体を何度も切りつけ、腸を裂き背骨まで切断する
絶命までは時間がかかったようだ
この時代より後の生贄は、自らの血を使って皇帝への恨みを記したとも言われている
しかし胴体を切断されながら恨み言を知る好き力など本当にあったのでしょうか?

胴体の切断というのは、非常に恐ろしい殺害方法だ
即死につながりそうに思えるが、執行者の技術によっては生贄は長いあいだ苦しみを味わい続ける

人間の胴体の模型です
皮下脂肪と筋肉の下に内蔵があります
腸、肝臓、ひ臓などが入り組んで存在しており、その間の体液が摩擦を軽減している
斧が腹部に当たるとその衝撃は拡散する

重い斧を使えば人体を半分に切断するのは可能だ
切断後は・・・
意の内容物や糞便が出て悪臭がするはずだろう
絶命する前に文字を書く事は可能なのか?可能だろう
最初の一撃で腸は破裂するが、脊髄や太い血管は切れません
まだ息はあります
出血量は十分でしょうから、血で文字を書く事は可能だろう
殷王朝は6世紀に渡り圧政を続けた
紀元前11世紀頃、西からの軍勢に降伏
その恐怖政治は終了したのだ
次の周王朝も甲骨の占いを続けたが、生贄の様式は変わる
祖先は便宜を図る見返りに血を求めなくなった
しかし、生贄の習慣はいっこうに消えない
古代エジプト同様、王や貴族が死ぬと
妻、使用人、護衛も一緒に祖先のもとへ旅立ったのだ
生き埋めにされることもあった

紀元前221年、秦王朝が中国を統一した頃、生贄の習慣は衰退した
エジプトと同じく、埋葬するのは生贄ではなく藁や粘土の像に置き換わったのだ

紀元前210年、秦王朝の始皇帝が死去
彼は8000体の等身大の兵馬俑と何百もの馬俑や馬車を霊廟の近くに埋葬するよう命じた
従者の像と埋葬されたのは始皇帝が初めてではないが、彼は像を等身大に作らせた
始皇帝は生贄について権力を誇示せず、等身大の兵馬俑を従えて祖先のもとへと旅立った
一体一体の俑が生贄の身代わり
中国での生贄の習慣は紀元前2世紀までにほぼ消滅

しかし、20世紀まで続けられた場所もある。そして、現代まで・・・
西アフリカ、ここには生贄の習慣があると長い間言われてきた
事実なのか?
それとも、欧州の入植者の作り話なのか?

1863年、イギリスの探検家、リチャード・バートンが、ダホメー王国の儀式について記している
グレレ王の宮殿の広場で儀式が始まる
捕虜が王の前へ引きずり出され、ひざまずかされる
手を縛られ、逃げるすべは無きに等しい
王が生贄の首を掲げ神にささげる

頭部はその人物を象徴する最も重要な部分だ、その人そのものだと言える
儀式の後、肉を剥いだ頭蓋骨が宮殿の壁に飾られた
ダメホーの王は生贄を行い、特別な力を得ようとした
周りの部族との戦いに勝つためだ
生贄が多いほど、神や女神が喜び勝利が近くなると考えた
生贄には別の役割もあった

生贄は来世への使者として伝言を託されることもあった
戦争で勝利したという報告などを、祖先に報告するためだ
バートンの手記によると、毎年500人もの使者が王の祖先のもとへ送られた
広場で数百の頭蓋骨や生首を目撃したとも書いている
生贄の儀式は生きている者に権力を見せつける意味もあった
儀式は王の権威を印象づける機会でもあった
”この密林を支配するのは自分であり、大勢殺すことも厭わない”と

儀式に恐れをなした周辺の部族は、生贄にされる前に王に捧げものをした
王は権威を保つために生贄を利用したんです
生贄を多く捧げるほど、支配力が強まったのです

しかし、生贄の痕跡はほとんど見当たらない
欧州の宣教師や入植者、奴隷商人らが、話を大げさに語ったという疑いもある
入植者や宣教師は地元住民を改宗させて搾取するという目的を持っていた

宣教師は生贄の話を利用し、協会から資金を得ようとした
奴隷商人は話を誇張し自らの悪行を正当化しようとした
奴隷商人は、自分たちの善意を主張した
住民を奴隷として連れ出すことで、生贄になる可能性を回避できるとね

それでも何らかの儀式は存在したと研究者は考えている
20世紀までにアフリカ全土で生贄は禁止された
しかし、力で押さえつけ血を流させる儀式は、水面下で続いていた
今も続いているかもしれないと主張する研究者もいる

古代西アフリカの王は生贄を利用して力を示した
20世紀初頭までに生贄は法で禁じられた
しかし、消滅したとは限らない
1915年、西アフリカの密林の奥地、”レパード・メン”と呼ばれる秘密結社が人々を脅かした
彼らの目的は生贄を捧げ特別な力を得ること
爪を装着し、ヒョウを装った姿で森を徘徊
獲物を探します
ターゲットは夜道を歩く村の若い女性
女性は森の中を逃げ回る
しかし、逃げきれない
レパード・メンに捕らえられてしまうのだ
被害者は恐怖とともに最期を迎えることに
爪とナイフで切り裂かれ、殺されるのだ
レパード・メンは被害者の腸・血液・脂肪を調合し
一部を飲み、残りは魔除けにする
これにより、敵に勝つための特別な力を得られるのだ
レパード・メンの存在は1890年代に始めて報告され
その後冒険談やホラー映画の題材として広まった
生贄の歴史が塗り替えられた
公共の利益のために生贄が行われることはなくなったのだ
レパード・メンは個人の利益の為に生贄を行った

西アフリカでは1890年代までに生贄は禁止された
しかし法で禁じられても完全に消えたわけではない
水面下では続けられていたのだ

歴史学者オラトゥンジ・オジョは生贄の歴史に関心がある
彼の祖父がナイジェリアで生贄の被害に遭いかけたのだ
1893年から1898年の間に事件は起こった
ある日、祖父は隣の町まで行ったそうだ、買い物のために
その帰り道、生贄を行う集団に拉致されたのだ
幸い逃げおおせたが

彼らによる生贄が最後に確認されたのは1940年代
しかし、現代も生贄の噂がアフリカ各地で囁かれている

近年、行方不明者の届出があるが、時に数週間・数ヵ月後に遺体が発見される、神殿や道端で
体の一部がなくなった状態で見つかるのだ

儀式的な殺人を禁止するため、当局は特別法を制定した
”儀式殺人”は法律用語だ
植民地の法令で使われ、生贄の儀式のことを指した
その容疑で起訴されている人は今もいる
現代世界で生贄の噂があるのはアフリカに限った話ではない
古代インドの聖典に生贄が登場する
現代の新聞の見出しにも


あらゆる宗教に、天地創造の物語がある
インドのバラモン教の聖典”ベーダ”では、天地創造は生贄の儀式から始まっている
ベーダによると、宇宙は生贄の体から生まれた。
その時に犠牲になったのがプルシャだ
プルシャとは原人のこと
彼が自らの手足を切断して炎の中に投げ込み、万物が生まれたというのだ
古代インド人はプルシャにならった
生贄は暴力ではなく命を再生させるものだと考えられていた
自らの命を生贄として差し出すのは、自分の最も大切なものをささげることだ

インドには多様な宗教や宗派があり、歴史的に様々な形の生贄が存在した
コンドの人々はインド東部の丘陵地に住む先住民族だ
ヒンドゥー教ではなく、タリ・ペニュと呼ばれる女神を信仰している
彼らの生業は農業と狩り
女神をなだめることで健康が手に入り狩りに成功し、戦いに勝てると信じられていた
彼らは200年ほど前まで女神に生贄を捧げていた
1835年のこと、コンド族の村で生贄が森に運ばれます。 生贄になることを望む者はまずいません。 生贄はドラッグやアルコールを飲まされたり、 足の骨を折られたりして行動の自由を奪われました。  生贄を2枚の厚板に縛り付け、祭司が民衆を呼びます。 彼らは剣を使い生贄の肉を切り裂きます。 血や残った遺体は女神への捧げものとして大地に注がれ神殿で焼かれました。 女神は見返りに敵に勝つ力を与えてくれます。 しかし、その力は植民地軍には通用しませんでした。 1830年代、イギリス軍がコンド族の儀式撲滅に乗り出します。 皮肉なことに生贄の儀式の回数は、イギリス軍がやってきてから増えました。 こうした儀式の増加は抗議の意味もあったのでしょう。 イギリスの植民地支配に対し抵抗の意思を示したのです。 結局イギリス軍は武力を行使し儀式を止めさせました。 イギリス軍は手段を選ばず、時には無差別な殺人を行ってこの地域を制圧しようとしました。 イギリス政府に強制的に従わせようと、彼らの村を焼き払ったりもしたのです。  最終的にコンド族はイギリスに降伏し儀式を止めました。 現在も彼らは丘陵地に住み女神を信仰しています。 生贄の儀式は行っていません。  しかしインドのどこかで今でも生贄が行われていると言われています。

世界中の権力者が力を得るために生贄を行った
インドでは自ら生贄になるものがいる
しかし、強制されているという説も・・・
1800年代、インドを征服したイギリス人は
サティーという風習を知ることに
夫が火葬される際、その寡婦も一緒に焼かれるというものだ
これは、妻に対する夫の支配力を表し、死さえも命じることができると・・・
寡婦はサティーを行うことで死を厭わないほど従順であると示した
夫なしで生きるより死を選ぶというわけだ
生贄になると寡婦自身にも利益があった
夫と来世に行けるうえに女神の地位を与えられたからだ
生きる者の人生を左右する力を得るのだ

サティーの儀式について初めて記録されたのは約2500年前だ
完全な灰化のため、火葬には特別な薪が使われている
高価な白檀の薪で夫の遺体とその妻を焼くのだ
草や枝を使って薪を組み立て、ギーと呼ばれるバターオイルをかけ引火性を高める
会葬者が列を成して見守る中、20歳の寡婦が家から火葬場に連れてこられる

会葬者たちは大歓声を上げ恍惚感(こうこつかん)に浸りながら、大きな行事が開催されるのを喜んだのだ
彼らは繰り返し同じ文句を叫び、女神サティーや生贄となる女性をたたえた
寡婦は不安そうに薪の山の上に登り、夫の頭を膝(ひざ)に乗せる
家族の一員が松明(たいまつ)で薪(まき)に点火する
炎に囲まれた寡婦は悲鳴を上げ周りに助けを求める
焼殺は絶命まで時間がかかり大変な痛みを伴う

現代の火葬で遺体が完全に灰になるまで、約480度で3時間ほど焼く
しかし、屋外で焼くと温度は230~260度にしかならず、現代の火葬より時間がかかる
火がつけられて最初に燃えるのは髪だ
最も燃えやすいのだ
次に皮膚が燃えひび割れる
皮下脂肪が溶けて漏れ出すのだ
この時点で生贄は早く絶命したいだろう
7~10分で神経終末が第3度熱傷で破壊される
生贄はもはや痛みなど感じなくなり、自分の火葬を見物する一人となるのだ
炎に飲み込まれ寡婦の肉は黒く焦げていく
肉の焼ける悪臭が当たりに広がり・・・

自発的にサティーを行った寡婦はごく少数だ
多くは強制的だった

アヘンを使って寡婦を混乱させ火葬場に連れて行った
1829年、サティーは法律で禁じられた
しかし、完全には消えず私的な儀式として残った
ガヤー、サーガル、ライブルなどインドの奥地で今もなお続けられている

2006年にアメリカの新聞が報じたところによると、その年の8月から12月までの間に
サティーの儀式が3回行われたとある
そのうちの一人は止められて助かったが。

エジプトの王からインドの寡婦まで、人間は古くから生贄の儀式を行ってきた
神に生贄をささげ、その見返りに権力や富を求めたのだ

そうした血の契約は古代に始まり、現代もなお続いている
その恐ろしさは変わるべくもない 


THE END 

ディスカバリーチャンネル 性差の研究

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命知らずの男
「敗北より死を選ぶね」「人より機械が好きなんだ」
「僕の仕事は女性的かも」
「」
信用ならない女
「女性の場合は何やったって、たいてい笑顔で許されちゃうの」
「思ったことは口に出したい性格、それでトラブルになっても」
「私はまるで、夫のお手伝いさん」
「」
「私は負けず嫌いだし、かなり男っぽ正確よ」
分かり合えない二つの性
共存の道はあるのか
男は思いやりがない・・・?
男女の違いとは何か
唾液を採取・・・

性の違い
男女の違いの真実

全体的に、女性は人にまつわる話のほうがよく覚えていた
反面、男性は物に興味があって、女性はモノ(事実)に興味がある
たしかに男性は事実に興味がある。しかしもっと興味があるのは異性なのだ。
一般的に女性よりも男性の方が遊び人のイメージがある。

セックスの回数は?初体験は何歳?
セックスの相手は、男性が平均13人、女性は平均6人


男性はセックスのことで頭が一杯だとしても、女性より遊び人というわけではない
4分の1が浮気

女性のイメージ
感受性がある、思いやりがある、やさしい

共感力は男性が完敗?


夫婦のコミュニュケーションがうまくいかない理由
共感力・・・他人の感情を認識すること
感情認識の能力
男は感情を表に出さない?


人間の感情を司っているのは、脳の中心の感情中枢
女の場合は活発だが、男の場合は感情中枢が活発ではない

女は感情的になって、口喧嘩をする
男も女も同じだと思うから色々問題が起こってしまう。
相手の気持ちを引き出そうとして喧嘩になってしまう。
男女では物事の捉え方が違う。まずそのことを認識すべき。


男女の脳の研究は、最近までタブーとされてきた。
それには歴史的な経緯がある。

1879年、ユスターブルボンの名言
「賢い女性というのは、例外的なそんなもんであり、
例えば頭の二つあるゴリラと同じくらい珍しいものだ。
従って女性の意見はすべて無視して差し支えない。」

男性の脳
一般的に女性の脳は男性の脳よりもサイズが少し小さめだが、
その理由は、女性の体格が女性の体格より少し小さいため。

特定の部分は脳に対する大きさが男女で異なる
特に男女差があると言われているのは、言語処理をする部分と
空間認識をする時に重要な役割をする前頭葉

女性は言語処理をするときに右脳も左脳も使うが、男性であるティムは右脳しか使わないため

男は人よりモノが好きで、耳は悪く、共感寄りに欠け、セックスで頭がいっぱいで競争が大好き?
競争で重要な働きをするのは、テストステロン。男性ホルモンと呼ばれるが、男女ともに分泌する。

男性は女性とは違って、レース中に生物的な反応を見せる。
レースが進むに従い、男性のテストステロンの量は大きく増える。
しかし、女性の場合、その量はほとんど変わらない。
男性はテストステロンの量が増えることで、勝負に打って出やすくなり、その結果勝てる確率が増える。
競争好きで確固たる意志を持ち、何事にも真剣な人・・・エンジニアで人より機械(モノ)が好き
簡単にはあきらめない
妻と違ってわざと負けてやったりはしない。勝負に誠実に向き合っている。
泣かせても悪いとは思わない。

しかし、心中穏やかではない
猛烈に腹が立ったよ、自分に対してね
レースを楽しみつつも勝ちたい
状況を冷静に判断


男性のテストステロンの増加は闘争本能を大きく高めるが、ありがたくない面もある
レース中にイライラするのもまたその表れ
テストステロンは非常に強力なホルモンで男性女性想法に影響



妊娠している母親のお腹の中で・・・・・
妊娠後数週間は、羊水に浮かぶ赤ちゃんの性別は見た目ではわからない。
どの赤ちゃんも女の子に見える。
第8週に入ると、男の子はテストステロンを大量に浴び、体が変化し始める
最近の研究で、誕生直後の赤ちゃんの行動にも男女差があることがわかった
生まれて数時間で、女の子は人の顔を目で追うようになる。
一方、男の子が目で追う対象は特に決まっていない。
生まれたての頃から女の子は人が好きで、男の子はモノが好きなのだ。
この行動の違いはテストステロンのせい

羊水があれば、子供が現在とっている行動と、子宮にいた頃のホルモンの量との関係を調べられる。
病院に保管されてると聞いて興奮しました。
子供が生まれる前に浴びたテストステロンの量と現在の行動との比較は過去に行われたことがない。

テストステロンの値

妊娠第16週のテストステロンの量と関係があるとわかった事柄は、例えばアイコンタクトや社会的関係、
興味の対象、そして話し始める時期。
どれをとっても人格の形成に大事なことばかりだ。

ほとんどの人には、自分がいた羊水を調べてもらう機会はないだろう。
しかし、この科学者によると子宮の中で浴びたテストステロンの量を誰もが即座に調べられる方法があるそうです。
John Manning教授(セントラル・ランカシャー大学)
「指を見れば、その人が子宮の中でどれだけテストステロンを浴びたかが分かります。
薬指が人差し指に比べて長い人ほど、大量に浴びているんです。
テストステロンは、脳にも体にも影響を与えています。
例えば、テストステロンの量が多かった男性は、心臓や血管の機能が優れている傾向があります。
つまり、薬指が人差し指に比べて長い人ほど速く走れるのです。
薬指と人差し指の長さを測ることで(100m走の)選手の着順をすべて当てることができるでしょう。
理論的にはね。」

普通の人は、手の人差し指と薬指の長さはあまり変わらない。
しかし、一人の選手の薬指は人差し指より、6mmも長いものだった。
マニング教授は、彼の予測を確信
なんと、6人中4人が当たってた・・・





ある実験で
参加者10人の指の長さから、それぞれの脳が男性的か女性的かを割り出してもらう。
生まれる前に浴びた、テストステロン
生まれる前に脳がどう形作られたか
子宮の中で浴びたテストステロンの量が指から分かるのは、テストステロンの分泌を促す遺伝子が
指の成長を決めるため。

一般的に男性の脳波より男性的で、女性の脳はより女性的
男女の最大の差は、空間認識能力
しかし中には、空間認識能力が優れる女性もいた。
その要因はテストステロンにあると考えられる。

ショベルカーの運転には、眼と手を連動させる空間認識能力が必要

脳の性別は脳の性別とは一致しない

男女間の長所や短所、そして脳の違い


THE END


おまけ

女は器用と言うべきなのか、何でもそつなくこなすのに長けている反面、 
ある特定の分野を極めるっていうのには向いていない 
良きにつけ悪しきにつけ万遍なく物事をこなせて平均的
 

反対に、男は処世術があって器用な奴もいるけど 
特定の領域を極める奴も少なからずいる 
よく言えば天才、ある意味不器用でKYな奴が多い 
ノーベル賞やフィールズ賞、とりあえず人類を発展させることができたのは 
男がいたからこそ 

中卒の芥川賞作家とか、ホリエ○ンとか麻原彰晃とか奇人変人天才犯罪者と 
呼ばれる部類の奴は男がほとんど 
こないだ、電車の中でキィキィと猿みたいなことやってる人見たけど 
御多分に漏れず、(精神障害の)オッサンだった
 


女は生理の関係で感情の浮き沈みが激しく感情的に脆いから 
極めることができないんだろうね 
友だち達カッコ仮と群れたいから、周囲に合わせて突出した技能を持とうとしないし 
オールマイティに平均点が取れるけど、際立ったものがない、 
人類を発展させる舵取りにはならなかったってカンジか 
女性はホルモンバランスがどうたらって言うけど、それだわ
 


御先祖様が、まだ狩猟採集で暮らしていたころ、 
男(オス)は狩りで生計を立てており、命懸けで大自然の驚異と立ち向かった 
勿論、マンモスとかトナカイとかの獲物と戦うのが第一義的だってが 
仲間同士とも常に競い合って群れでの順位争いをしていた、チームのリーダーの座を駆けて 

女(メス)はというと、旦那様が帰ってくるのを待ちながら住処(巣)で子育て・育児に励み、 
仲間たちと群れて木の実など採集に出かけ、旦那が狩りで活躍したら奥様方に自慢して歩き 
旦那が命を落としたのに隣の奥様の旦那は大成功を収めてきたとなるとその一家モロトモ 
嫉妬して妬んで涙を流し未某人となった自分を見られるのが恥ずかしくて絶縁関係になり・・・
 

太古、生物は単細胞生物だった、つまりみんなメスってこと 
そのままでもよかったけど、種の保存、進化を遂げるためには舵取りをするための 
オスの力が必要だった、強くなるために 


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/02/07(木) 09:35:46.47 ID:
>>26

で、今日の日本社会では女と男、どちらが優れているか? 
どうなんだろうね 
男の立場から言えば、生きやすいのは女かもしれないけど 
>>1が途中でいなくなったように、なんでも中途半端で 
完璧を求めないし優柔不断だからね 
何かを極めたいのであれば男のほうが生きやすい 
逆もしかり 

女がアラサー辺りからよく言うことに「女を捨てる」とか「女に磨きをかける」 
とかあるけど、実際、真の女を極めてるのはニューハーフだろうね 
彼ら(彼女ら)はもう戻りようがないから、女に磨きをかけることに 
ど根性魂でぶつかり、女以上に女になる、はるな愛然りタイのニューハーフ然り 

結論、男と女でどちらが優れているか、引き分けだよ 
女は偏差値40~60の付近に密集する、群れたいから
男は、競争第一で戦いに勝利した者は偏差値80を獲得し、より頂点を目指す 
一方、敗れた者は落ちぶれ心も荒みやる気をなくし偏差値20、そして借金地獄、自殺、犯罪 

単体なら勝負できるが、総合したら引き分け 
ここでいう偏差値ってのは単にテストの点じゃない、人間評価として 
どちらがいいか?それは、競争するのが好きか調和が好きかってことだな 
愚問以外の何物でもない
 









 

ディスカバリーチャンネル 科学の歴史 脳

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人類は、誕生以来数々の問いに好奇心を掻き立てられ悩まされてきた。
宇宙には何があるのか、生命はどうやってここまで来たのか、世界は何で出来ているのか
その答えを探し求める人々が、科学の歴史を築いてきた
科学は、世界観や人間関に深く影響
科学がもたらしたアイデアやその成果
化学の歴史は、実験室の中だけで作られてきたわけではない
歴史によって科学が作られると同時に、科学は歴史を変えてきた

私たちの思考、感情、欲望の成り立ちに迫る
人間とは何か?

物語は、古代の偉大な文明から始まる
エジプト文明
古代エジプト人は、人間とは何か考えてきた
死後の生を信じていた

永遠の生を得るためには、死んだあとも霊魂が存在できるように肉体を保存
肉体をこの世とあの世を結ぶ重要なものと考えていた
エジプトのミイラ
胸部と腹部から内蔵が取り出されパッケージの形にされて、一部は再び体に戻された
魔術的な力を持つ聖なる宝物
風の女神

内蔵は、防腐処理を施され保存 死後にも必要と考えられた
胃、腸、肝臓は保存された

脳については?
その答えは、入念な処理を施されたミイラによって、今でも見ることができる
2千年以上前に作られたミイラの頭部
今もまぶたの周りには金箔が残り、すぼめた口からは一本の歯が覗いている

頭蓋骨の中に内視鏡を入れ中の様子を見てみることに。。。

この調査で、古代エジプト人の人間観の一環が伺える
秘密の世界への入口
頭蓋骨の中は空っぽ
主要な臓器は保存されたはずだが、脳はどこへ?ミイラを作る過程で、脳は掻き出された
脳は無意味なものと考えていた
古代エジプト人は、物理的な身体に永遠の霊魂が宿っていると考えていた
人間は肉体だけで生きているのではないという考え方はポピュラー
それは、何前年もの間変わることのなかった人間観
中世以降のヨーロッパ諸国によって生み出された新たな人間観がうまれた




壮麗なベルサイユ宮殿
この中に、当時の人々の人間観の変換を象徴する部屋がある

鏡の間
人間とは何かという意識の発展
17世紀、ロウソクで照らされたこの部屋を歩くのはどんな気分だったでしょう
当時の人々にとって・・・それまでの鏡の二倍くらいの大きさ
壁一面に貼られていり
壁一面を覆う鏡は当時の最先端技術
自分の姿を客観的に見る意識を変えた
目は心の窓
鏡で自分の目を見て、その奥に何があるのかと問うようになった
人々の意識は自分自身への問い
個人への意識の目覚め
人間というものに自画が宿っているとはどういうことか
人体と精神への新たな問い
それは簡単に答えの出ない複雑で繊細な問題

その答えを、当時急速に発展しつつあったテクノロジーの中に見出した人が
いつの時代も技術革新は新しい見方を作る

ルネ・デカルト
動く彫刻について
人間とは何かという問題に取りくでいた彼、新たな考えが思い浮かぶ
動物も、これと同じなのだろうか、機械的な原理で動いているだけ?
人間の体も機械に過ぎない?
デカルトの時代の価値観は揺れていた
宗教の政治の世界の混乱が懐疑主義を

デカルトの思索は、哲学が人間関を変えることに
すべてを疑う
自分の感覚を疑い、感覚は信じられないと主張
暖炉の前に座れば、温かみを感じ、まきの爆ぜる音が聞こえる
夢でも同じ体験をすることがあるでは
感覚は人を欺くもの!!!!

根本的な疑い もしもどこかに悪魔がいて、自分を惑わすために幻想を見せているだけでは?
あらゆるものを疑った果に、ひとつだけ確実なものを発見
確実なのは、自分が考えていること、自分に精神があるということ
考えている私の存在は疑うことができない
我思う故に我あり

この主張は斬新なもの
人間を人間たらしめているのは思考の過程、つまり精神
すべてを疑うことから始めたデカルトは、理性こそ人間の証であるという結論に
その背景には脳の解剖が
ヨーロッパには理性を重要視する考えが
これが産業の発展や帝国主義の発展に結びつく






ビクトリア朝時代、イギリスは世界各地へ進出。豊かな自然を発見し、持ち帰った
中でも特に奇妙で人々の好奇心をそそったのは、動物たち
人間の理性を揺さぶることになる

1838年、ロンドン動物園でオラウータンが公開され、驚かされた(大型霊長類)

心理学者ランスマークマン
大型霊長類の目を見ると、心があるように見える
西洋人の人間観を変えることになる・・・・・・
ビーグル航の航海から戻ったダーウィンの研究分野
テーマは、感情
オラウータンの感情表現について考察
ダーウィンは、動物たちの表情の奥に人間と同じものを見てとった
優しさ、愛情、喜びを読み取った

1872年、【人及び動物の表情について】という本を出版
刺激的な内容
それまで人間だけのものと考えられていた感情が、サルに見られることを示した
この本が提示したもの
人間の中にも動物的な本能に根差した欲望や情動があるということ、を示した。
彼は、理性は人間の一部でしかないことを示した



同じ頃、フランスでも精神に根付く暗い部分にメスが入った
もともと、それは危険で忌むべきものであり避けられてきた
サルペトリアール病院でのこと
当初、ここはまさに監獄だった
収監者は、壁に鎖で繋がれ衛生状態も劣悪だった。
19世紀半ばになると、」社会の風潮も変わり患者の治療を目的とする病院に変わった
1862年、この病院の医長だったマルティン
神経疾患に強い興味を持った
入院している女性の多くは、医師たちの理解できない症状を示していた
ヒステリーです。
激しい発作に襲われると体の制御が効かなくなる
この症状を研究するために、被験者を催眠状態にすることで、ヒステリー患者とよく似た状況を作り出す
催眠状態にある被音は、言う事を聞いた
腕を上げる、体のコントロールを失い、手を動かなくする
そして、催眠術を使ってヒステリーの状態を起こしたり止めたりすることができるように
臨床的な症例の原因が、心理的な問題だとわかった
シャルコーの研究は、ヒステリーは脳神経の病ではなく、心の病であるという考え方
これが、無意識の発見(想像を超えた広がりを!!!)

精神は、理性だけで出来ているのではない。異国からやってきた動物たちがそれを物語っていた
さらに精神病の研究が無意識への扉を開いた
人間の本質は理性であるとは言い切れなくなってきた。


夜空に浮かぶ星たちの遥か彼方、宇宙
神秘に満ちた宇宙の真実に人類はどこまで近づけるのか



19世紀後半になると交通と通信の技術が発達
鉄道網や電信網が世界を覆い、人間の脳に対する新たな考えが生まれた
脳の中でどのように情報が伝達されるのかを考えた

科学は常に、」見えないものをみえるようにしてきたと言える
スペイン、ピレネー山脈にサンティエゴラモンという人が(科学者兼画家)
カハールは物を見表現することに優れた才能を発揮
絵画と写真に対する彼の情熱が脳の研究に大きく役立つことになる
彼は、脳の中の情報伝達ネットワークを明らかにしようとした
マドリードのカハール研究所で、マウスの脳でその隠された構造を明らかにする
1800年代後半、カハールは脳組織を観察する新しい方法に出会う
写真の現像液とよく似た薬品を使うこの方法に、カハールは可能性を見て取る
この方法で得られる結果が・・・・生涯この脳の研究にせんねん
脳の組織を染色することで、秘められたミクロの世界を見ることできるように!
彼は、脳は小さな構成要素が無数に集まって出来ていると確信、すなわちニューロン
彼は、脳の中のニューロンを視覚化
脳は、無数の違った細胞から出来ていることがわかった(ニューロン)
見たものを見事な絵画として表現(アーティストの直感で)
その一つ一つに役割がある
現在では、人間の脳には少なくとも一千億のニューロンと何兆もの接合があることが分かっている
痛み喜び思考感情、私たちの経験すべてがその中で生じている

彼の研究から半世紀後第二次世界大戦で欧州分断に!
戦乱のさなかに英国で生まれた秘密兵器が
それはコロッサス、ドイツ軍の暗号を解明するために
それは、人間とは何かを考え直すことを余儀なくさせた
コロッサスには、知性があるようにみえ、ある意味人間より優れているように見えた
真空管やワイヤーで作られた電子回路はカハールが描いたニューロンのネットワークのようだった
脳の働きを解明する格好のモデルとなる

戦後、科学者技術者たちは考える機械に夢中になった
電子的な脳がある機械
これまで人間だけに可能だと考えられてきた活動を
人間に匹敵下機能を持つ機械も
コンピューター
複雑な機械
コンピュータの演算能力は人間以上
それは論理によって動いている
まるで、理性を持っているよう。しかしコンピュータは感情や想像力、ユーモアなどを持つことはできない
コンピュータにはできないことを見ていくことで、人間とは何かという問いに新たな光を当てる



20世紀、世界有数の大国が全世紀を迎えたUS
この自由の国は、人間を探求する新しい科学を解明するのにふさわしい場所
心理学です(思考や感情を研究する学問)
アメリカの研究者たちが、当たらな流れを作る
彼らは科学的な研究のためには

目に見え計測できる対象が必要だと考え、行動を重視
スキナー、行動主義心理学の創始者
心理学を客観的に研究する方法を提唱
私たちの存在は、環境に指定されると考えた
ここは、ボストン郊外にあるかつての彼の書斎
「父は、あらゆるものを改造したんです、なんでもいじっちゃうんです」
そんな彼が、行動を研究するために作ったのが、スキナーボックス
この装置を用いた研究は、人間とは何かという問いに対する衝撃的な答えをもたらした
オペラント条件付の箱、鳩を中に入れて実験・・・・
褒美に餌をやる場合は

赤と緑のランプを点灯させ、どちらが長くともっていたか鳩に選ばせる
いつも驚かされてばかり
実験により、行動は学習によって獲得され変化させることも可能であることが分かった

鳩の行動の中に、
スイッチを押すと、餌が出るように
鳩が左向きに回るたびに餌を与えるようにすると、鳩は左向きに回り続けることが分かった
これは、人間の行動にも適用
人間の行動は環境との相互作用によって作られる 過去におけるそうした相互作用の蓄積が人間の行動パターンを作り出す
いわば行動のセレクション(人格)
でも実際のところ、それは特定の状況において人が取るコレクションでしかない
スキナーは、行動を客観的に観察し、人間もまた行動とその結果によって人格を形成するという結論に達した
彼によれば、自由意思は幻想に過ぎない
彼にとって、自由意思は神話だった。自由という概念を定義し直した。人はある行動が快い結果で評価されるとき自由だと感じる。自分がホッすることをしているとき、自由を感じる。


1960年代以降、様々な心理学的アプローチが登場
私たちの思考や記憶、感情を研究するため、新しい薬物やセラピー、人格診断テストなどが考案された
心理学が今や、多面的で幅広い学問へと発展した
人間とは何か、それは遺伝子と環境によって作られた、生物学的であり心理学的でもある存在
現在では、最新技術によって脳の中で思考や感情が生まれる過程を実際に観察することができるようになった
脳科学という新しい分野が、新たな人間像を作り出そうとしている

人間とは何かを探求する過程で、脳が世界を認識する方法と科学との間にはおどろくべきかんけいがあるということがわかってきた
視覚のトリックを使って説明しよう
『エイムズの部屋』という実験
脳科学者、ヒルナーは、人間の脳がどうやって世界を把握しているかを研究
普通の部屋は、長方形の面が直角に交わっているというもの
直方体ではない部屋
この部屋も普通の部屋のように見える
しかし実際には直方体ではない、床が傾いている
一方の床はもう一方よりも高い。ところが、ある角度から見ると直方体に見えるので中の人のセガのbたり縮んだりするように見える
原理がわかっていても錯覚の現象が起こってしまう

このことから、私たちは頭の中で認識の枠を持っていてそれに当てはめてモノを見ます。
つまり、私たちはあるがままの世界を認識しているわけではなく、脳の中にある「モデル」と照らし合わせている。

脳の中のモデルは常に書き換えられている。
過去の経験すべてを使って世界像を構築している。


脳がモデルを構築する過程は、科学とよく似ているのです。
生まれた瞬間から、赤ん坊は小さな実験を繰り返している
鏡の中にいるんのは別の赤ちゃん?それとも僕自身?
なんで、音が鳴るの?
こうして作られた仮説によって、人は世界を捉える。
予測し、実験し、証拠を検証する、
知らず知らずのうちに、私たちの脳は科学を実践している。


科学は、実はとても人間的な活動。
科学には常に、政治や宗教、経済が関わってきた
学説の証明の影には、いつもエネルギーと情熱がある。
未来には、どんな難問が人類を待ち受けているのだろうか
次に来るべき問いうも、この世界に対する私たちの好奇心によってもたらされる
私たちの、科学する心によって



歴代の科学者たちがたゆまぬ努力で見つけ出した、それまでの概念を覆す偉大な発見。
そのとき、世界の歴史はどのように変わったのか。古代ローマの時代から飛躍的に発展してきた科学の原点と発展の歴史を振り返る。
科学は歴史をどう変えてきたか






THE END









ディスカバリーチャンネル 人体機能の研究

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脳と心の科学
性欲とは、ごく自然な人間の欲求だ
そのメカニズムとは?
オーガズムというのは筋肉の痙攣
体の内側からセックスを分析していく。
下着はセクシーじゃなきゃ
絶頂に達した時、人間の体内では一体何が起こっているのか
健康な若者なら、体の一部を見ただけで興奮
性的興奮から、オーガズムまで、セックスの不思議に迫る

頭が真っ白になる
体中を血が駆け巡って、心臓がバクバクする
首のあたりがムズムズ
そのドキドキ感が、天にものぼる重い
頭から降りてきて、行ったり来たりする
全身が発作みたいに震える
オーガズムに関する実験
男性が上になる体位で、挿入した姿勢を維持

装置の中で同じ姿勢を維持
体を重ねたフォウ帯で静止して、MRI装置の中に入る
誰も見たことのない画像
芸術家でもある科学者、アレクサンダーシアラスがオーガズムの視覚化に挑戦
静止状態を維持する必要がある。
画期的な画像
一度のスキャンには、12分必要
画像をつなぎ合わせ、一連の動作を再現
性交中の人体の内部を鮮明に映像化
一連の画像から、3DCG映像を作り上げた
快楽の視覚化だ。
番組に登場するCG映像は、すべて実験から得た映像を元に作られたもの
性的興奮からオーガズムの瞬間まで、最先端のコンピュータグラフィックを用いてセックスの仕組みを解明

まずは性的興奮を見てみよう
セックスは人間の本能的な行為
目的は自分のDNAを残すこと
人間の使命
しかし、男性と女性では相手に対して求めるものが違う
女性は、一人の男性にすべてを求め、男性は全ての女性を欲しがる、と言われる
その理由は、体の構造にある

月に一度、女性の体からは一回の月経周期につき卵子が一個だけ排出される
もし受精すれば、長い妊娠期間が待っており、更に苦しい出産を経験するのも女性
哺乳類の大半はメスが子育てをになっている
その時間と労力を考えると当然、相手を選ぶことに関して慎重になる

それに対して、男性の体は一日に、アメリカの総人口に匹敵する量の精子を作る。
その数、およそ3億。
言ってみれば、哺乳類のオスにとってセックスは、自分の種をばら撒く
だからこそ、世の男たちはより多くセックスをしようとするのだ。
体を興奮の信号が駆け巡る

生殖本能に従って
人が強い性欲をもつのも、すべて進化の結果

男の臭いが、女に火をつける
500年前、性的興奮の仕組みは異なっていた。
チンパンジーのメスは、充血した生殖器を見せ、匂いでお酢を誘う
ほぼ全ての哺乳類で、オスがメスの背後からアプローチ
しかし、人は400万年ほど前に、大きな進化を遂げた。
直立二足歩行だ。
二足歩行は劇的な変化をもたらした。
手が自由になり、食べ物を運ぶことができるようになったのだ。
武器も使えるようになり、遠くも見渡せるようになった。
日光にさらされる面積も減った。

性的価値観にも大きな変化を与えた。
二足歩行によって、女性の生殖器は前へ移動。
現在の女性のように、膣口が下を向くようになった。
この一見なんでもない変化が、人のセックスを劇的に変えたのだ。
人は互いに向き合うようになり、抱き合うようになった。
変化の第一歩だ。

400万年かけて築き上げられてきた行為、セックスだ。
セクシー
胸毛
瞳が素敵


異性の体は魅力的、特に特定の部位に惹かれる。
偶然ではない。人類が裸で暮らしていた時の名残だ。
パートナーを選ぶ際、重要だった。

その習性は廃れることなく、しっかりと受け継がれてきた

人はセックスをするとき向かい合うようになったのだ。

そこで男性に求められたのは、膣を刺激する太いペニス。
そして、精子をしっかり送り込める長いペニス
この結果、人は霊長類で最大のペニスを持つようになった

男性のペニスが長くて太いのは女性がそれを好んできたから
身近くて細いペニスの個体は女性に好まれないので淘汰された

ゴリラの体のペニスを、人に体の比率にしてみるとわずか2センチ足らず
人の睾丸は大きくも小さくもない。
チンパンジーの睾丸を人の比率に直すと3倍ものおおきさ。反対にゴリラは人の3分の1
大きな睾丸は多くの精子を作ることができる。

オス同士尾で争った場合、精子の多いほうが受精に有利だろう。
そのため、チンパンジーは乱婚制。ゴリラは相手に一途。人は両方の側面を持ち合わせている。

人間は夫婦の絆を大事にするが、その一方で浮気性な側面も持っている。

ペニスだけでなく、男性の上半身も女性を惹きつける。

男性の逞しい上半身は女性を守れることを意味する。
女の体を見るたびに、

遥か昔、お尻が相手を引き付ける部位だった。
直立歩行をするようになって、ほかの部位で相手の気を引くように
女性の体には男性より10%脂肪がついている
大きな胸と腰は子孫繁栄のサインなのだ
男性が惹かれるのも無理はない
女性らしい体つきは自分が出産に適しているというアピールになる

では、唇は?
生殖器に似せた唇
整った顔も魅力的だ。バランスの悪い顔は、遺伝子の損傷や肉体の損傷、病気の存在を暗示しているから

男性と女性が向かい合うようになったことで、ある技術も発達
意思の伝達だ
男女が顔を合わせるようになり、相手の表情や仕草、匂いや声、キスや包容から多くの情報を得るようになった。
相手と向き合うことで、人間は劇的に感覚を活性させたのだ。

セックスに新しい要素をもたらしたもの、それがロマンス。
人間が激しい恋に落ちると時に抑制が効かなくなる。

一目惚れ
興奮
胸がドキドキ
気持ちが高まると毎日一緒にいたくなる
恋愛
ワイルドな男 刺青 ピアス

人は、本能を人間独自のものに進化させた、愛だ。
障害性交が出来るのも、哺乳類には珍しい特徴だ。
産道を通り抜けるため、新生児は頭も脳も小さく出来ている。
ほかの霊長類に比べて人はとても無力
しかし、愛という絆に守られた両親のおかげで

愛情は不思議なもので、化学反応に近い
その仕組みを解明したい

車の中で、話してるだけで楽しいのよ
彼に夢中、
恋をしている時の脳の状態

恋愛は脳にどのような影響を与えているのか、脳のどの部分が活発に働いているのか、
MRIで調べる。

意識を誘導するため、彼の顔を映す

脳内の状態・・・
恋愛感情は大脳辺縁系と密接に関連
大脳辺縁系に代表される脳の特定の部分が刺激を受けると快感を得る。
そして繰り返し、その刺激を求めるようになる。

恋愛中の脳
愛は性欲を生み出す。
セクシーな下着をつけると効果が!!

性欲が先か、愛が先かは場合による
キスを感知するのも脳なのだ
唇には体のどの部分よりも多く、神経終末が集まっている。
キスの刺激は、秒速100mの速さで体内を駆け巡り、脳に伝わる
キスのような興奮を脳に伝達する役割を持つのは神経細胞。脳にはおよそ、1000億の神経細胞があり、
細胞と細胞は無数の突起で連結している。

神経細胞は連結部へ化学物質を連結して、隣接する細胞に情報を伝える。
まるで、バケツリレーのように、キスの興奮を次々と伝えていくのだ。
こうしてキスの興奮は、脳の中で最も高度な機能を持つ大脳皮質へと到達。
大脳皮質は、その感覚が快感かどうかを分析。
判断を下すため、別の場所に保存された過去の記憶をさぐる。
その場所が、大脳辺縁系、快か不快かを判断する場所
大脳辺縁系には、幼少期からの感情が記憶されている。

ここには感情の設計図がある。
その人が魅力的だという異性の設計が記録されている。
キスの興奮同様、視覚・味覚・聴覚、どの刺激も大脳皮質を通り大脳辺縁系で快か不快か判断される。
しかし、嗅覚だけは例外
かつて、脇の下から出る汗は、異性を惹きつける媚薬の役割を果たしていた。
人間は一万種類の匂いを解析できる。
嗅覚は大脳皮質を経由せず、直接大脳辺縁系に到達するため、感情に直に影響を及ぼすのだ

高まった興奮はどうなるのか?
脳が体に命令を送り、実行
女は神経が敏感に。痛み
ガクガク。お腹がゾクゾク・指先が感じる・股間・・・・・・・・・・・・・・・

性的興奮は、セックスの開始合図だと思われている。
ところが、人は常に性的に
興奮している
ただし、普段は神経系統よって性欲が抑えられているので、そのことに気づかないだけ
抑制を解き放し、GOサインを出すのは、脳だ。
脳から出た信号は、脊髄を通り、生殖器に向かって下がっていく
同時に、体の隅々にも伝えられていく
呼吸や、脈拍が速くなり、筋肉が硬直する。
全身の筋肉が緊張していく。
瞳孔が広がり、痛覚のセンサーに変化が現れ、痛みに鈍感になる。
血圧が上がり、汗が出てきて、1つのことで頭が一杯になる。
周りのことは気にならない。
性感帯っていうものは、体の至るところにある。
両足の付け根から、ザワザワとした感覚が体中に広がっていく
全身が火照ってくる
体が熱くなる
エロチックな気分になって興奮
ゾクッとする


女性の体は、興奮すると小陰唇(しょういんしん)が3倍に膨れ上がり、膣液が充血していく
性交の間、子宮はクッションの役目を果たし、恥骨とクリトリスを衝撃から守る。
クリトリスは、興奮するとペニスのように勃起する。
人間の体で最も敏感な器官で、神経終末の数は8000。
ペニスの先端と比べ、2倍の多さだ。


男のカラダなんてすごく単純だよ
すぐスイッチが入る
血液が集まる
鼓動が早くなり、化学物質が出て、呼吸がとても深くなり、ハイになる
全身から汗がどっと出てくる

ほかの霊長類と違い、人のペニスには骨がない
ペニスの勃起は、脳の司令から始まる
性的な興奮が高まると、脳によって一酸化窒素の放出が促される
ペニスは主に海綿体と呼ばれるスポンジ状の組織で出来ていて、収縮していても緊張状態にある
海綿体は筋肉組織で、中には動脈が通っている
そこへ一酸化窒素が侵入
そうすると平滑筋が弛緩し、海綿体内部の血流量が増加
そのため血管が膨張、海綿体の隙間を満たす。
これが勃起のメカニズム

つまり、筋肉が緩んでいるほど多量


勃起不全の治療薬は、一酸化窒素の合成を促す
ペニスの血流量を増やすために作られた薬だから女性に効果はない

アメリカ人女性の2/5が何らかの性機能障害に悩んでいる
また、オーガズムを感じない女性もいるのが現状
オーガズムは脳で感じるもの

オーガズムになると、痛みを抑制する物質が通常時の2倍以上分泌され、
脳の主要な7つの部分に大きな刺激が伝わった痕跡が見られる。

脳の全域にわたって変化が見られる。
一部だけの反応ではない。
脳はオーガズムと密接に関連している


オーガズムの鍵は、脳にあるようだ。
もし、セックスの時間が短かかったり乱暴だったり冷たかったりしたら・・・欲求不満
オーガズムを感じないなんて、悲惨?


性機能障害は珍しくない。
肉体的な原因の他に、精神的な原因も考えられる。
この分野の問題は、まだ解明されていないことが多い



性科学
脳がセックスに及ぼす影響
脳と肉体はお互いに作用し合っている。

セックスは、人間にとって非常に大きな意味を持っている。
人生を豊かにする一方で、苦しみにもなり得る。




人間が、性的興奮を得るのはどのような状況なのか?




ポルノ映画
ホラー映画
見ると体がどのような影響を示すのか?
血流画像化すれば、静的に興奮している証拠
ペニスが膨張
心拍数・血圧が上昇
恐怖が性欲を高めた

落胆や不安、怒りを感じている時のほうが、性的に興奮する。
そうした性的指向の人も少なくない。


脳と生殖器は関連している
ワイルドな気分
膨張する乳房、こわばっていく筋肉、汗も
イクって、爆発・筋肉の痙攣・雷に打たれたよう
膣の内部では、膣壁が膨張、膣内の圧力が膨張して、ペニスを受け入れやすいように、粘液が分泌される
女性の性感帯は外側のクリトリスの他に膣の内側にもある。
膣壁の前方上部には、グレフェンベルクスポット、またはGスポットと呼ばれる場所がある

男性の体内では、下部脊椎を伝わって、精巣に送られ、射精の準備がすすむ
製造された精子は成熟まで、およそ70日間必要だ。

脳からの指令を受け、精子は精管膨大部に移動。
それから、前立腺や精嚢からの分泌物と一緒に尿道へと送られる。

旅の準備は整いました。


オーガズムに達すると、尿道周辺の筋肉は収縮し、精液を射出する仕組みです。


男女の体は、相互に刺激し合うよう出来ています。
性的興奮がピークに達すると、脳は快感で満たされていく。

射精中枢から許可が下りると、発射は、秒読み段階です。
やがて、尿道口から精液が噴出。
精子は、収縮する膣の中に飲み込まれていく。

ふたりが一つになり、お互いの愛情が深まる。
静的な興奮は老年になっても


オーガズムは小さな死とも言われている。
精子にとっては、その通り。
三億個の精子は、子宮にたどり着く前に大半が死ぬ。
(3億の生死を賭けて、地球を目指すも、たどり着く前に大半が死んでしまう?( ´▽`))
受精できるのは、わずか1個
しかし、その小さな命は9ヶ月後、産声を上げるのだ。

THE END

ディスカバリーチャンネル 生贄の歴史 神への畏怖

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生贄の儀式は古代宗教における暗い側面
神が血を求めていると信じられていた

血を流す理由は神を喜ばせて災いを回避するため
文明によって生贄の儀式は異なる
斬首は即死に近いと言われる
災いを目の前にしたら髪の怒りを静めるため生贄をささげずにはいられなかった

生贄の歴史
古代の世界は恐怖に満ちていた
日常は厳しく寿命も短かった
病死餓死戦死・・・
人名は簡単に奪われた
そこで古代の人々は必死の思いで神に生贄を捧げた
生贄の習慣は、人間が神を作り始めた頃からあった
人々は何とかして神をなだめ、見返りを得ようとした
生贄には様々な目的があった

豊穣のために行う者もいれば、権力を得るために行う者もいた
しかし最も差し迫った目的は災いを回避する為
神を喜ばせることで、災いが回避できると信じられていた
何か災いが起きたら生贄が捧げられた
状況が緊迫していた時代ほど、人々は生贄に頼った
生贄の数が緊迫度を表すなら、メゾアメリカの社会は緊迫の極みだった
かつて古代マヤ人はメキシコユカタン半島にピラミッドを建築し巨大都市を築いた
そこには川がなく真水の入手が困難だった
都市の生活用水の供給源は、雨水とセノーテと呼ばれる泉だけ
それほどライフラインは不安定だったため
人々は神をなだめるため生贄の儀式を行った
最も高度な生贄の儀式は球技の技で行われた
彼らにとって球技は大事な宗教儀式だった
ただのスポーツではなく、マヤの人々は球技を通じて天地創造を表現した
球技の中で選手たちは生と死の物語を再現
考古学者によると、腰だけでボールを打ち合い球技場には石の輪があった
ルールは不明だが結果ははっきりしている
最後に誰かが生贄になるんです
生贄になったのが勝者なのか敗者なのかは不明です
とにかく命懸けで戦った選手の一人が死を迎えます
この儀式はオルメカ文明から継承された可能性があります
しかしマヤ文明のみが生贄の儀式に重きを置き1300年近くユカタン半島を支配した
彼らは多くの神々を崇拝した。それは、雨の神チャーク 死の神キジン 
これらの神が求めたものはひとつ、人間の血です。 

神を満足させなければ病気や干ばつをもたらすと信じマヤの人々や生け贄を捧げ続けた
マヤの全盛期、王たちは常に戦争をしていた
領土のためではなく捕虜を得るためです
捕虜となったものは拷問を受けます
殴られたり、爪をはがされたりしました
神をたたえるためです
高貴な身分のものを捉えて捕虜にしたんです
捕虜は痛めつけられた後、球技に駆り出されました
この神聖な球技において、生贄は民が死を克服することの象徴です。
しかし生贄の殺し方は謎です
斬首との説が有力ですがそれが描かれた彫刻はありません
その代わり生贄の首がヘビに変わっています
これは何を意味しているのでしょうか

法医学的観点から検証します
人体解剖模型を使って実験
彫刻ではヘビが数匹首から飛び出しています
宗教的というより医学的な表現のように感じr
運動選手の血圧は通常、100の60程度
競技中激しく動くと180ほどまで上がる
殺されるかもしれない状況では200以上かも知れない
模型のポンプを同じ血圧に設定
この血圧だとマヤの彫刻の蛇のように血しぶきが上がるのでしょうか?
彫刻によれば、斬首の道具は重量感のありそうな石の剣です

マヤの彫刻に描かれていた通り、1メートルほどの血しぶきが・・・

生贄は斬首の瞬間に絶命するのでしょうか
一部の生贄は斬首後も意識があったと言われている

斬首は即死に近いと言われている。
素早く脊椎を切断すれば、全神経が停止する
頸動脈(酸素を含む血液を心臓から脳に送る)
首を切り落とされても脳に酸素を含む血液があれば
しばらくの間、意識のある状態が続く可能性がある
生贄は首を切られたことを認識し、執行者の顔を見ることもできたかもしれない

球技場は各都市にあり、何千人もの生贄が殺された
生贄が民を救うため進んで命を捧げた可能性もある

マヤの戦士は生贄を羨んだとも言われている
生贄には死後の幸せが約束され、勇敢で絶対的な戦士として人々の記憶に残ると

自ら血を流す者もいた、恐ろしい儀式だが全ては文明を守るため





メソアメリカのマヤ遺跡、ここでは神をなだめるために多くの血が流された
マヤの都市、ヤシュチランには、ショーク王妃の痛々しい儀式を
描いた彫刻がある
AD709
王妃は儀式に備えていた
何日も祈り願って疲れ果てた彼女は、夫であるパラム2世の前にひざまずく
王妃は祖先の霊と交流するために血を流す
サボテンのトゲを結びつけた長い紐を使う
そのヒモで舌をつらぬくと、大量の血が流れだし、さらにヒモを引っ張ると
サボテンの刺が肉を切り裂く
神にささげるため血を皿にためる
流血の勢いは激しくなり、出血多量で王妃は気を失う
そして幻覚を見る

シャーマニズムは世界各地で見られ、さまざまな方法でトランス状態を作る
マヤでは流血により幻覚を起こした
これは科学的にも理にかなっている
人間の血液の量は約5リットルで、約2割までなら失っても回復しうる
約4割失うと意識がなくなり回復は不可能に
マヤの人々は、1~4割の血を流しトランス状態を引き起こした
1リットル以上の出血は命取りだが、王妃は一命をとりとめ幻覚を見る
祖先が血の贈り物に喜び、彼女を祝福している様子が描かれた彫刻も

祖先を満足させられたことで王は戦争で勝利を収められた
周りの都市を征服し、60年間君臨する
自らの権力を表す神殿まで建築した
王妃と流血の儀式は彫刻として永遠に残る

神殿はマヤ文明の中心的な存在だった
しかし、ピラミッド以上に神聖な場所があった
地面が陥没して出来た地下洞穴です
雨水以外の真水を手に入れられる場所はここだけでした
雨の神チャークは洞穴に住むとされていた
雨雲は空に現れる前に
神聖な洞穴内で形成されると信じられていた
洞穴は地下世界への入口だという考えもあった
洞穴には通路が設けられており
当時の人々がそのなかを通り捧げものをした

チャークが最も喜ぶささげものは・・・
人間の子供

私が初めて人間の生贄に遭遇した場所は、ナフトニッチ洞穴でした
土から小さな骨が飛び出していた
損なわないように慎重に掘り出してみると、5~6歳の子供の骨だとわかった
6歳の少年が上への生贄として洞穴に連れてこられた
体を水と雨の色である青に塗られている
大人とともに洞穴内の狭い通路を進み、洞穴の最下層まで進んでいった
地球の中心にいるような気持ちだったでしょう
少年はチャークに仕える神官の前に連れてこられ、殴り殺される
遺体はほかの多くの少年同様、地底湖に捨てられ・・・
100体以上の人骨を発見しました
明らかに生贄であったとわかります
地底湖に投げ捨てられた形跡があるからです
生贄の数が状況の悪さを示しています

マヤ文明は繁栄のさなかに突然崩壊しました
都市は廃墟と化しました
崩壊の原因に関しては諸説ありますが、水不足が主な原因だったと言われています
チャークに生贄を捧げても、雨が降らなくなったのです
調査により、紀元800年に7000年間で最悪とも言える
干ばつが襲ったとわかっている
水不足で作物が枯れ、餓死や病死で数千人が命を落とした
900年までに都市の大半が廃墟と化し
密林に埋もれていった
神に生贄をささげても無駄だったのです

ペルーでは干ばつに見舞われた人々が、生贄の血を飲むことで神をなだめようとした
ペルーといえばマチュピチュを築いたインカ帝国で有名
しかし、インカ帝国の6世紀前、別の文明が栄えていた、モチェ文化です
紀元700年、ペルーの海岸に立つ月の神殿、羽と純金に身を包んだ神官が、神に血を捧げるため
生贄を待っている
彼らモチェの人々は紀元100年から海岸沿いを支配してきた
ピラミッドはマヤとアステカのそれに匹敵
美術品はリアルで不気味、エロチック
モチェの人々は希少なものを大切にしていた、雨です
ペルーの北海岸は雨が非常に少なく、乾燥した地域です
モチェの人々は雨を降らせるために、血を流す必要があると考えました
敵の部族の戦士が神殿に連れてこられ
神官はトゥミと呼ばれるナイフを持っています
防御や戦闘に使われることはなく、のどを切るためだけに作られた道具です
喉を切られるまでに生贄の心拍数と血圧は急上昇
新刊がナイフを使い筋肉と動脈を大きく切り裂きます
生贄の首からほとばしる地を盃に集め飲み干す
血が神と神官の栄養となるのです

多くの文明で血は貴重なものとみなされた、命や健康の象徴としてね
モチェの人々は捕虜の血を飲むことで、血の中に含まれる生命の源を取り入れようとした

人の首を着ればワインボトル一杯分の血が採取できる
血を飲み干したあとに残った遺体は、広場の裏に捨てられた
ほかの生贄の遺体が積み重なった上にだ

モチェでは5世紀近く生贄の儀式が行われてきた
しかし800年前後に状況が変わります
干ばつに襲われたマヤとは逆にモチェは豪雨に見舞われました、エルニーニョ現象です
数十年に一度、アメリカ大陸の西海岸をおそう異常気象です
この異常気象は数百年で最悪でした
エルニーニョ現象はひどい場合強烈な鉄砲水を起こします
鉄砲水はすべてを流し去り、灌漑用の水路も破壊します
被害の痕跡は木の年輪や地質学的堆積物に残されている
生贄を捨てた穴にも
土に半分埋まった大量の骨を考古学者が見つけた
嵐の中、穴に投げ込まれたと思われます
モチェの窮地の象徴です

神官は豪雨の中、生贄の喉を切り続けました、雨をやませるためにです
しかし無駄でした
紀元800年ごろ、モチェ文明は崩壊、都市は廃墟と化しました
生贄の儀式が行われていた証拠は、不気味な壁画と、
神をなだめることに失敗し土にうもれた生贄の骨だけです

モチェ文明が崩壊した頃、別の場所で新たな生贄の文化が生まれました
北欧のバイキングが”血のワシ”と呼ばれる儀式を行っていました
紀元900年までにヨーロッパの大半がキリスト教国となり
多神教が残っていたのは北欧の一部だけでした
それらの地域では生贄の儀式が行われていた
965年のこと、北欧の海岸では暗黒の時代を迎えていた
これはバイキングの生贄の儀式です
意外でしょうがヨーロッパでは、10~11世紀まで生贄の習慣がありました
北欧を拠点に生活していたバイキングは
度胸と力を重んじ戦闘が生活の中心でした
そして多数の神を信じていました
雷の神トール、命を落とした戦士を迎えに来る女神フレイヤそして最高神オーディン
オーディンは捕虜の血を生贄として信者に求めました
この時代、オーディンに多くの生贄が捧げられました
オーディンは戦争の勝利を約束する代わり日を求め、
バイキングは”血のワシ”と呼ばれる生贄の儀式を行いました

儀式は残酷な内容でした
捕虜を連れてきて、背中にワシの形を彫ったんです
生贄の顔や花には海水がかけられました
儀式の際、意識を失わせないようにです
生贄が苦しむほどオーディンが喜ぶとされていました
背骨を露出させるために生贄は背中を切られた

彼らは背骨の両脇から肋骨を切った
肋骨を左右に広げるとちょうど翼の形になったんです
彼らは儀式の最後の段階で生贄の肺を引き出し翼に見立てた

あまりにも奇怪な話であるため実際に儀式が存在したのかどうか疑問


鉄製の短剣 非常に鋭利
バイキングはオーディンを満足させるため、”血のワシ”の儀式を行った
戦争に勝利すると感謝のしるしとして生贄を捧げ
ヨーロッパ全土を恐怖に陥れた
ある儀式の生贄は、首を絞められ剣で刺されたあとに焼かれた
”血のワシ”と呼ばれる生贄の儀式は単なる伝説ではなく実際に行われた可能性がある
しかし、バイキングに関する言い伝えの大半は虚構です
”敵の頭蓋骨で酒を飲んでいた””村を襲撃し焼き払った””角のある甲をかぶっていた”
これらわ誤解だがmこの言い伝えは事実です

バイキングの葬儀、彼らが死者を乗せた船を焼いたとの証言が残っている
葬儀において生贄の儀式が行われていたことはあまり知られていない
アラブ人の旅人イブン・ファドランが紀元921年にバイキングと生活を共にした
彼は記録を残している
バイキングの首領を埋葬する際、葬儀は数日感に渡った
その中で奴隷の少女が生贄になった。
首領の船を陸に上げ葬儀が始まる
船上に彼の遺体を置き供え物で囲む
葬儀を執り行う年長の女性祭司は”死の天使”と呼ばれていた。
一団は10日間にわたり飲み食いを続け、首領の道連れとして奴隷の少女を選ぶ
少女は酒を飲まされバイキングたちに奉仕、性的にも
10日目に死の天使が狩猟のそばに行くよう命じる
覚悟を決めた少女は、装飾品を外しv死の天使に渡す

合図によりバイキングたちは少女の首を絞めます
少女が最期に見る光景は死の天使が短剣をかわし心臓に突き刺しとどめを刺すところです
少女の遺体は首領の横に並べられます
最後に2人の遺体と供え物や財宝を乗せた船に火が放たれる
言い伝えと違い、海上ではなく陸上で燃やされました
船の燃える速度が速いほど神が満足し、死者の冥福が約束されると考えられた
これはヨーロッパに残る最後の生贄の習慣だった
この葬儀は数十年間続けられたが、後にバイキングはキリスト教に改宗
神に血を捧げることはなくなった
オースディンではなく聖書を信じるようになる

しかし聖書にも生贄が出てくる
旧約聖書には動物の生贄が登場し、次のような分がある
”雄羊を祭壇の上で焼きなさい。これは主へのささげものである”
煙によって神のもとへ香りを運ぶためだった

羊が焼ける匂いを捧げると、神が喜ぶという
聖書には人間の生贄についても書かれている。
神が生贄の血を求めるというバイキングにはなじみやすい話
この神は旧約聖書に登場し、アブラハムのぬすこイサクを生贄として要求する
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三大一神教はある出来事でつながっている
アブラハムの生贄の話です
神は血が流れる前にアブラハムを止めます
神はアブラハムの信仰心を試したのです
聖書ではそれ以降、人間の生贄を否定しました
しかし生贄は行われ続けました

生贄に火の中を歩かせる儀式を非難する記述があるのです。
ヘブライ人の敵カナン人が行っていた儀式で
詳細は不明ですが聖書の作者は嫌悪していました
ヘブライ人が同様の儀式を行っていたという説もあります
聖書に”生贄は悪”と書かれているにもかかわらず
ヘブライ人は生贄の儀式を行ったのです
どんな儀式だったのか
青銅器の像の前で生贄を火に投げ込んだという
記録が残っている

聖書はカナン人の宗教儀式を非難している
ヘブライ人の敵だったカナン人は、
子供に火の中を歩かせるという生贄の儀式を行っていた
紀元前300年、カナン人が住む街のハズレにある神聖な場所に
住民が集まる
モレクと呼ばれる偶像神を崇めるためだ
モレクは嵐の神バアルとしても知られている。
モレクをなだめなければ洪水や干ばつが起こるとされていた
モレクは聖書で邪神と呼ばれている
紀元前4世紀、カナン人の植民都市カルタゴで、
生贄の儀式が行われた
運ばれた若い母親が赤ん坊を差し出す
そして際しが赤ん坊を青銅器の像に捧げる
赤ん坊は像の腕に置かれた
周りでは音楽が流れ、赤ん坊の下から炎が上がった
神が満足すると不思議なことに像の腕が動き出す
像が熱せられると腕が伸び、赤ん坊は炎の中に落とされる
数多くの赤ん坊が生贄としてささげられた
この儀式は紀元前1200年から140年まで続けられたと考えられる
カナン人の植民地に広がったからだ
北アフリカのカルタゴ、儀式の場の近くで2万もの骨壺が見つかっている
中には焼死した赤ん坊の骨が入っている
碑文が刻まれたものもあった
神への捧げものであると記されていたのだ
母親はなぜこの残酷な儀式に赤ん坊を差し出したのか
古代世界の厳しさが浮き彫りになる
1700年代以前の社会では、子供の半分が自然の原因で命を落としました
非常に高い脂死亡率です
子供はまだ人間ではないと、当時の人々は自分を納得させた
現代人に比べて子供を生贄にすることに、抵抗がなかったのでしょう

絶望的な状況に置かれた古代の人々は、
多数の命を救うために少数の命を犠牲にしました
今考えるとゾッとします
神が血を求めるなんて・・・
古代の人々の考えです

予測不能の災いに人生を左右された時代、
人々は生贄を捧げる儀式に頼った
罪なき者の血と引き換えに神の慈悲を求めたのです
ユカタン半島の密林から中東の砂漠、ノルウェーの海岸まで
人々は神の見返りを得るために、惜しまずに生贄を捧げたのです



THE END



















ヒストリーチャンネル 世界の酒

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アイルランド
世界中で愛されている酒
 ギネスビール

世界で最も美味しい香り
ギネスビールを、パブで飲む
妻のブリジットとは半年前に結婚したばかり
アイリッシュパブになくてはならないのが、ギネスビール
辛抱強さ
貯蔵庫内の温度は7~9度
客に提供されるときは3~4度
 ギネスビールは焙煎された大麦で作られているので黒いのが特徴



モンゴル
首都ウランバートルから北へ50キロ
遊牧民が暮らす大草原が広がる
モンゴルで最もよく飲まれている酒は、馬の乳を発酵させて作る馬乳酒
アルコールは2%程度
モンゴルでは子供から大人まで飲料水がわりに場入手を飲ん
 馬乳酒造りの名人
飼っている家畜はヤギや牛など、500頭を超える

妻と二人暮らし 4人の子供は皆、成人して都会で暮らしているため周りの子供に家畜の世話を手伝ってもらって
遊牧民は、それぞれの家庭で酒を作り、それぞれの味を持っている
この牛の袋で 馬乳酒は作られ
よく発酵してのみごろだよ
 泡が弾ける音は、発酵が進んでいる証
馬乳酒は前の晩に仕込んで、昼前に出来上がる 

飲み方には作法があるんだよ
杯を出されたら右手か両手で受け取る
飲み干しちゃダメだ、

自家製の馬乳酒にはそれぞれの家の幸せが混ざっており

かなり酸っぱいけど、さわやか」
馬が食べる草によって、馬乳酒の味が決まってくるんだよ




ギリシャ
エーゲ海の東、トルコ園街に位置するレスポス島
人口およそ10万人がクラスこの島は、ギリシャを代表する酒、ウーゾの名池
ウーゾはアルコール度数40度を超える蒸留酒
通常、ロックか水割りにして飲む
水を注ぐと乳白色に染まるのが特徴
19世紀に、この島で誕生したウーゾは、島の人々の誇り
ミルクみたい

8:00am
ウーゾの工場で働く人・・・
朝は決まって、向かいの両親の家でコーヒーを飲む
少しミルクを入れよう   うまい!
朝はいつもシャワーを浴びてコーヒーを飲むだけだよ

両親はレストランを経営
料理は全部手造り
野菜も自家製
仕事に行ってくるよ ハハハ

1860年創業のバルバヤンニ、レスボス島では最も古くからウーゾ作りをしている
瓶詰め行程の責任者を勤めている

機械のメンテナンスも、彼の仕事だ
生まれ育ったこの地でずっと働きたかった
この島で仕事を探すのは、とても難しいことだから、ここで働けるようになったのはとても幸せ


1:00pm
ギリシャ、ウーゾの工場で働くグレゴーリの昼休み
食堂でまず注文したのはウーゾ
この島の男たちは、昼食時にも決まってウーゾを飲む
ウーゾを飲む時は、必ずメゼと呼ばれる小魚料理と共に食べる
この島のオリーブオイルで作ったチーズ

これは干して焼いたタコ

やっぱり海の食材が一番だよ
ウーゾにはタコや魚が合う
ちょっと塩辛いくらいがつまみにはちょうどいい

乾杯!
割と爽やか
飲み口は思ってたよりも軽く入る
飲みやすい
でも、かなり強い酒だから摘みを食べながらゆっくり食べる
 早いよ、もっとゆっくり
この塩漬けの肉はうまいけど、ちょっと難点が
コレステロールが高くなる
血圧が上がるから飲むなって慰謝は言うんだけど

綺麗な海と風が
この島の気候にこんなに合う酒はないね
いつだって陽気になれ、友達の輪が広がっていく
こうして毎日ゆっくり昼を過ごし、午後の仕事に戻る

ウーゾの主原料は、ワインを絞る時に出るぶどうの搾りかすを蒸留したアルコール 96度
ギリシャ国内のワイン産地から仕入れている
それに加えるのがレスボス島で栽培されるアニスの果実
肉料理の香辛料などに使われるアニスを加えることでウーゾ独特の甘い香りが生まれる


2:30pm
午後、グリゴーりたちが工場のそばの海岸に作業に出た
ウーゾ作りに欠かせないアニスだが、このメーカーでは海水につけるという独自の方法をとっている
苦味が取れて甘味が湧き出てくる
風味を付けるために!

引き上げたアニスは、すぐに蒸留器の中へ
そこに、アルコールを駐留し蒸留する
この島の新鮮な井戸水でアルコールを蒸留
たんくで40日間寝かせウーゾの完成



モンゴル
10:30 am


モンゴルの遊牧民、放牧している馬を集め、一頭一頭の馬に轡をつけるのは乳搾りの作業のため
馬乳を絞れるのは、馬が出産を終えた夏の時期だけ。
馬乳酒は夏の時期だけの飲み物
白い液体

昼食は、ヤギの内蔵の煮込み
遊牧民たちの普段の食事
彼らは野菜不足を馬乳酒を飲むことで補う

グツグツと煮えてる・・・

5:00pm
夕方から、馬入酒作りの本番
袋に馬入酒を少しだけ残しあとは取り出す。
そして、今日絞ったばかりの馬乳を入れる。
ここから、大仕事が待っている。
発行を促すため、棒を使って何度も何度も掻き混ぜるのだ。

上から下に向かって円を描くようにかき混ぜるのがコツさ
毎晩、この作業を3時間以上行う(数千回)


7:00pm
住まいに、ウランバートルから客が訪ねて来た。
お目当ては、彼が作る馬入酒だ。

お祭り

口に残る味
馬乳酒をかき混ぜるのがマナー

歌いだす・・・・・・・・





ギリシャ
6:00pm
夕方、ウリゴーリは工場の仕事からもどると、毎日、両親の店を手伝う。
工場で働く友人たちがウーゾを飲みにやってきた。

ズッキーニの細切れとイタリアンパセリ
夜は友人と共に歌い合い、ダンスをし、
相変わらず酒ばかり飲んでいるとからかう、ウーゾウーゾ舞にt
ほんのちょっとでいいから赤ワインを飲ませてくれないか



いいですよね、お酒って。体も心もリラックスさせてくれる感じで、
馬乳酒、酸っぱい、ヨーグルトのようなチーズのようなそんな香りがして、
あれを浴びるように飲んでかと思うと・・・・・・

でも、旅したいですね、現地の人達とお酒を酌み交わしたいなぁなんて



THE END







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